以下のような文書を読みました。
(1)「我々が砂糖を切望する理由についての進化論的な説明 An Evolutionary Explanation For Why We Crave Sugar」(Business Insider、Dina Spector Apr. 25 2014)
http://www.businessinsider.com/evolutionary-reason-we-love-sugar-2014-4
http://www.businessinsider.com/evolutionary-reason-we-love-sugar-2014-4
「砂糖は脳の中で、快感の化学物質であるドパミンを刺激する。我々の狩猟採集生活をしていた祖先は、もし砂糖に目がないのであれば、おそらく生存のチャンスを増やすために役立っていたであろうから、この陶酔の反応は、進化的な観点から意味を持っている(砂糖は依存性の薬物であると考える科学者もいる)」
(2)「進化の理論と摂食の心理学Evolutionary Theory and the Psychology of Eating」(A.W. Logue、1998)
http://faculty.baruch.cuny.edu/naturalscience/biology/darwin/faculty/loguea.html
「味覚の忌避は、食物を消費してから病気になるまでに最大24時間の遅延があった場合でも、たった1回の出来事でも成立しうる。伝統的な学習理論によれば、二つの出来事に数秒以上の遅延があれば学習は起こらないはずであり、また、学習が成立するには多くの出来事が繰り返して起きることが必要であるはずである」
「ヒトが進化した当時の環境では、比較的容易に手に入る砂糖すなわちカロリー源は熟した果物であり、それは甘い味で特徴づけられている。果物は、砂糖の他にも、体が機能したり発育したりするのに役立つ多くのビタミンやミネラルを提供している。甘い味のものを求める性質は、熟した果物の摂取を促し、それはおそらく、我々の早期の祖先の生存にとって有利な性質であったであろう」
「食品産業に従事する者たちは、我々の進化上の遺産を利用して、我々に多くの金を使わせて、我々を肥満にさせて、不健康にさせて、多くの金を稼いでいる」
「ヒトにおいて繰り返し証明されているのは、栄養不足の水準が深刻になればなるほど、食物に対するセルフ・コントロールが困難になることである」
「ビタミンDの血中濃度が低いとうつ病のリスクが高まる」(p79)
「ビタミンD欠乏は、高齢者ではパーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患のリスクを高める」(p91)
「甘い物を食べると脳内のセロトニンも増加する」(p120)
「グルコースと油脂は、脳内の『報酬系』も活性化するので、食べすぎになりやすい」(p125)
「栄養指導に長い時間がかかる理由は次の通りである。
栄養指導に対する動機づけが乏しい。
栄養に関する一般的知識が不足している。
栄養バランスの異常が度を越している。
記憶や学習機能が低下している。」(p181)
栄養指導に対する動機づけが乏しい。
栄養に関する一般的知識が不足している。
栄養バランスの異常が度を越している。
記憶や学習機能が低下している。」(p181)
「イヌイットは十分なビタミンDを得るために白い肌になる必要はなかった。彼らの主食である脂肪分の多い魚にはビタミンDが豊富に含まれているからだ」(p81)
「離婚や病気、経済的な問題など、親にかかるあらゆるストレスは親子の絆のじゃまをする」(p204)
「性器の炎症、下痢、そして咳は、人間から見れば『病気の症状』にすぎない。しかし病原菌から見れば、進化の過程を通じて獲得した、より広範に伝播するための手段なのである」(p294)
「少人数の集団が感染症にまったくかからないわけではない。しかし、彼らがかかる感染症は、それを引き起こす病原菌が地中や動物の体内で生存できる種類に限定されている」(p301)
「農耕生活は、平均して、狩猟採集生活の10倍から100倍の人口を支えることができる」(p302)
「ユーラシア大陸を起源とする集団感染症の病原菌は、群居性の動物が家畜化されたときに、それらの動物が持っていた病原菌が変化して誕生したものである」(p314)