(1)「心の行動と進化を探る」(五百部ら、2013年)を読みました。
「得られる食物には季節による変動があり、豊富な時期に多く摂取し脂肪として体内に貯めこんでおくことで、欠乏している時期を乗り切る必要がある。おそらく私たちがもつ糖類や脂肪への好みは、こうした生活への適応として形づくられたのだろう」(p14)
「助け合わない仲間同士より、助け合う仲間同士のほうが、最終的には多くの利益を得る」(p42)
「個体は『集団のために』存在しているわけではないが、集団が他集団に滅ぼされてしまっては個体が存在しえないので、集団を守るような利他主義は進化的に有利に働くはずである。つまり、集団に対する利他主義が利己主義より有利になるのは、集団間の敵対関係がきつく、集団内の競争が少ないときである」(p64)
(1)エモリー大学教授のFrans de Waal氏のTEDを見ました。「動物における協力行動」
https://www.ted.com/talks/frans_de_waal_do_animals_have_morals?language=ja
「ヒトは、ヒトに対してオオカミか? Homo Homi Lupus? オオカミは、非常に協力的な動物である」
「動物の協力行動には、相互性(公平感)と、共感(思いやり)が必要である」
(2)カリフォルニア大学教授のJoan Silk氏の講義を見ました。「友人は何のため? 社会的関係の適応上の意義」
khttps://www.youtube.com/watch?v=TuC1N3OlkJg
「グループで生活する利点
・捕食者からの防御
・資源の獲得
・情報の共有
・捕食者からの防御
・資源の獲得
・情報の共有
グループで生活する欠点
・争い
・感染症
・寝取られること
・子殺し
・共食い
・争い
・感染症
・寝取られること
・子殺し
・共食い
個体にとって、利点>欠点のとき、グループを作る。
バブーンにおいて、他の個体との社会的結合の強い母親は、より長生きする。その子も、より長生きする。
ヒトにおいて、社会的サポートがあれば、心血管の反作用が減り、高血圧が改善し、うつ病が改善し、死亡率が下がる」
(3)ヘブライ大学教授のYuval Noah Harari氏のTEDを見ました。「人類の抬頭はいかにして起こったか」
https://www.ted.com/talks/yuval_noah_harari_what_explains_the_rise_of_humans?language=ja
「ヒトは柔軟に協力することができる」
「個体のレベルではヒトは他の動物と大差ない。しかし、ヒトは多くのヒトと柔軟に協力することができる」
「動物は、現実の実体の中にしか生きることができない。ヒトは、『国』とか『人権』とか『宗教』とか、実体の無いものをヒトの間で共有することができる」
「ネアンデルタール人と現代人(ヒト)で、ほとんど違いの無い点
・相互に進化的に近いこと
・ある程度の異種交配
・大きい脳であること
・近代的な発声器官
・技術の複雑さ
・生態学的な生存可能性
・狩猟の技術
・社会的な複雑さ
・相互に進化的に近いこと
・ある程度の異種交配
・大きい脳であること
・近代的な発声器官
・技術の複雑さ
・生態学的な生存可能性
・狩猟の技術
・社会的な複雑さ
ネアンデルタール人と現代人(ヒト)で、はっきり異なる点
・ネアンデルタール人は文化的に均一であったが、現代人は文化的に多様であること
(30万年の間、ネアンデルタール人の文化は、均一であった。創意工夫が無かった)
・現代人が短期間でネアンデルタール人に置き換わったこと
・現代人は視覚的なシンボルを使うが、ネアンデルタール人は使わなかったこと
・ネアンデルタール人は文化的に均一であったが、現代人は文化的に多様であること
(30万年の間、ネアンデルタール人の文化は、均一であった。創意工夫が無かった)
・現代人が短期間でネアンデルタール人に置き換わったこと
・現代人は視覚的なシンボルを使うが、ネアンデルタール人は使わなかったこと
ヒトの心はヒトに独特である。現代人(ヒト)は、技術的知性、文法のある言語、社会的知性を持っている」