藤原道長は、糖尿病であったと考えられるそうです。藤原道長は、肥満しており、口が乾き多飲多尿でした。また力が入らず、視力障害もありました。「人はなぜ病気になるのか」(井村)(p134) 

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 国際糖尿病会議の記念切手
    (藤原道長とインスリン結晶)






藤原道長は、何を食べたのでしょうか。米をたくさん食べて糖尿病になったのではないと考えます。米はブドウ糖になって体に吸収されますが、ブドウ糖の害は、果糖の害より大きくありません。

ある人によれば、藤原道長は牛乳を煮詰めたもの(蘇)にハチミツをかけて食べていたそうです。https://cafy.jp/26388。ハチミツは、果糖40%、ブドウ糖35%、水20%、その他5%を含みます。WHOは、ハチミツを「加えられた糖」の一つであるとしています。

また、藤原道長は唐菓子を食べていたとのことです。平安京では唐菓子が売られていたそうです。唐菓子とは、例えば、小麦粉を水で練って、ごま油で揚げたものです。ゴマを煎ると良い香りがしますが、これは糖化反応の一つのメイラード反応によるものです。ゴマ油は、メイラード反応により茶色になります。茶色のゴマ油は、多くの最終糖化産物AGEsを含んでいます。AGEsは、動脈硬化症を促進させます。下の表は拙著「砂糖の害」の表です(p171)。

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ところで、枕草子は、上品なこととして「かき氷に『あまづら』をかけてたべること」を挙げています。あまづらは、ツタの樹液を煮詰めたものです。奈良女子大の先生の研究によれば、あまづらには、果糖:ブドウ糖:砂糖が、1:1:3の割合で含まれているそうです。あまづらは「加えられた糖added sugar」です。
http://blog.goo.ne.jp/orange_no_siori/e/1dd33c1dd20aa7c873a12335019a174e
http://www.nara-wu.ac.jp/grad-GP-life/bunkashi_hp/amadzura/amadzura_hp.html

その他の可能性としては、アルコール多飲により、急性膵炎を繰り返し慢性膵炎となりインスリンの欠乏を来たしたとか、ウイルスや自己免疫性の障害により、膵臓の内分泌機能が低下したことが考えられます。

また藤原道長は、移動には牛車を使うなどして運動不足であったと思われます。これらにより、藤原道長は糖尿病になったと推測されます。