今週の保健学
(1)「座らない!」(トム・ラス著、2015年)を読みました。
原題は「EAT MOVE SLEEP」です。著者のトム・ラスは、「心の中の幸福のバケツ」を書いた人です。著者は、VHL(フォン・ヒッペル・リンドウ)病というまれな病気を持っておられます。この病気では、後から腫瘍ができてくるので、健康的な生活を送ることは、ぜひ必要なことです。
以下のような記事がありました。
・座るのは喫煙より体に悪い
・1日に2時間運動しても、22時間座り続けるマイナスを相殺できない
・砂糖などの甘味料は毒物である。糖尿病、肥満、心臓病、がんを引き起こす。
・砂糖は老化を促進する
・代替甘味料は解決にならない
・お菓子のような不健康な食べ物は捨てる
・加工肉は食べない
・高温で調理すると「終末糖化産物(AGE)」という毒素が生まれる
・厄介なことに、AGEはおいしそうな香りや味わいを作りだす
・一流のプロは、1日に8時間36分眠る
・寝室では光の刺激をすべて遮断する
・寝室は寒くて肌寒い部屋が良い
・1日に2時間運動しても、22時間座り続けるマイナスを相殺できない
・砂糖などの甘味料は毒物である。糖尿病、肥満、心臓病、がんを引き起こす。
・砂糖は老化を促進する
・代替甘味料は解決にならない
・お菓子のような不健康な食べ物は捨てる
・加工肉は食べない
・高温で調理すると「終末糖化産物(AGE)」という毒素が生まれる
・厄介なことに、AGEはおいしそうな香りや味わいを作りだす
・一流のプロは、1日に8時間36分眠る
・寝室では光の刺激をすべて遮断する
・寝室は寒くて肌寒い部屋が良い
著者は、トレッドミルで歩きながら、本書を書いたそうです。私は今、立ってこの文を書いています。
砂糖についての著者の主張は、拙著「砂糖の害」の内容と一致しています。砂糖についての参考文献を見ると、米国疾病予防センターCDC、米国心臓病協会AHA、ハーバード健康ブログ、CNNニュース、CBSニュース、Gary Taubesによる文章があります。私が読んだのと同じような文章を読んでおられます。これらの文章は、一般向けで、やさしく書かれています。また専門用語が使われていません。なにより、信頼できる情報源です。
本書を読んで、私は睡眠時間をもう少し長くとるように心がけています。
(2)映画「The Doctor」を見ました。
英語版を買いました。英語字幕で分かるのは3割ほどですが、それで充分に楽しめます。
これは、ある外科医が喉頭がんになった話です。この映画は、「Doctors in the Movies」という論文の中で、医学教育に役に立つ映画のうち、トップにランキングされています(同じ論文の中で、良い映画のトップは「赤ひげ」です)。
原作者のEdward Rosenbaum氏は、リウマチ医ですが、外科医として第二次世界大戦に参加しておられます。70歳の時に喉頭がんになり、94歳で死亡しておられます。この映画にカメオ出演しておられます。
https://en.wikipedia.org/wiki/Edward_Rosenbaum
https://en.wikipedia.org/wiki/Edward_Rosenbaum
医者というのは職業の一つです。その仕事をして人々の役に立って、生活費を稼いでいるということです。一方、誰でも自分の体に関しては、一人の患者です。どの医者も、一人の患者として、病気になり事故に遭い死んで行きます。医者の平均寿命は、一般の人の平均寿命とあまり変わらないそうです(鉄門会の統計による)。
喉頭がんは、タバコの影響が強いがんです。発がん物質を多く含んだタバコの煙は、声帯に当たります。声帯にがんができると、声が枯れるなどして、早期発見が可能な場合があります。しかし、現役の総理大臣が、喉頭がんにで手遅れになったことがあります。喉頭がんの手術により、声帯を失った場合、ゲップをする時に声を出す方法があります(食道音声)。私は、学生実習の時に、喉頭がん手術後の患者さん達による患者会を見学させて頂きました。患者さん達は、「タバコを吸ってはいけない」と言っておられましたが、私はその時は禁煙できませんでした。
(3)BBCニュース(2015.8.17)を見ました。
https://www.youtube.com/watch?v=ukq72oUlL5I
https://www.youtube.com/watch?v=ukq72oUlL5I
ある糖尿病の患者さんは、クリスプ、ビスケット、ケーキ、甘い飲み物が好きであったとのことです。
糖尿病の末期になってから治療に多くのお金を使うより、糖尿病の初期に予防を行った方が、生産的であるとのことです。