米国国立疾病予防センターCDCの一般向け文章2つを抄訳しました。(CDCの一般向け文章は、図表を除いて、パブリックドメインにあります)
(1) 「お年寄りの人の転倒のあらまし」 (抄訳)
65歳以上のお年寄りの人は、毎年、3人に1人が転倒・転落を起こします。2013年には、お年寄りの方の約250万人が、転倒・転落により救急外来を受診しました。そのうち、73万4千人が入院となりました。
お年寄りの人は、独力でも、転倒・転落する危険性を減らすことができます。例えば、次のようにすることができます。
・常に運動して下さい。足の筋力を増強し、バランスを改善させるような運動を行って、時間に挑戦することが重要です。太極拳のプログラムが特に優れています。
・医師や薬剤師さんに、薬について聞いて下さい。処方箋が必要な薬と、町の薬局で売っている薬の両方について、めまいや眠気のような副作用や相互作用があるかどうかを聞いて下さい。
・少なくとも年に1回は、眼科医を受診して、視力を最大限にするようにメガネの調整などを受けて下さい。外を歩くような場合のために、単焦点レンズのメガネを持つことを考えて下さい。
・家をより安全にして下さい。例えば、段差を無くしたり、風呂桶やシャワーやトイレの内側や外側に手すりを付けたり、階段の両側に手すりを付けたり、家の照明を改善したりして下さい。
・医師や薬剤師さんに、薬について聞いて下さい。処方箋が必要な薬と、町の薬局で売っている薬の両方について、めまいや眠気のような副作用や相互作用があるかどうかを聞いて下さい。
・少なくとも年に1回は、眼科医を受診して、視力を最大限にするようにメガネの調整などを受けて下さい。外を歩くような場合のために、単焦点レンズのメガネを持つことを考えて下さい。
・家をより安全にして下さい。例えば、段差を無くしたり、風呂桶やシャワーやトイレの内側や外側に手すりを付けたり、階段の両側に手すりを付けたり、家の照明を改善したりして下さい。
大腿骨の骨折を防ぐために、お年寄りの方は、次のようにすることができます。
・充分な量のカルシウムとビタミンDを、食事やサプリメントから摂って下さい。
・体重をかけるような運動をして下さい。
・骨粗しょう症の検査を受けて下さい。もし必要なら、骨粗鬆症の治療を受けて下さい。
・体重をかけるような運動をして下さい。
・骨粗しょう症の検査を受けて下さい。もし必要なら、骨粗鬆症の治療を受けて下さい。
(2)「施設における転倒」 CDC (抄訳)
http://www.cdc.gov/HomeandRecreationalSafety/Falls/nursing.html
http://www.cdc.gov/HomeandRecreationalSafety/Falls/nursing.html
施設における転倒予防には、医学的な治療、リハビリテーション、環境の改善などが必要です。また、組織、スタッフ、患者さんが、転倒予防法を実践する必要があります。
転倒予防の介入には以下のことが含まれます。
・転倒が起きたら、患者さんの状態を評価して、危険な要因が何であったかを特定し、基盤にある病的な状況を治療する
・転倒の危険要因と予防戦略について、スタッフを教育する
・処方されている薬を検討して、潜在的な危険と便益を評価して、薬の使用を最小限にする
・施設を利用するお年寄りの人が安全に動き回れるように、施設の環境を整備する。例えば、つかまり棒をつけるとか、トイレの座席をかさ上げする台を使うとか、ベッドの高さを低くするとか、廊下に手すりをつけるなどである
・転倒しても骨折しないように、患者さんのお尻に充て物をする
・運動のプログラムを行うと、施設を利用するお年寄りの人のバランス、筋力、歩行能力、体の機能が改善する。ただし、運動のプログラム自体は、転倒件数を減らさないようである。
・認知的に行動が障害されていないお年寄りの人に、潜在的に危険な状況を避けるように教えることは、効果がある
・転倒の危険要因と予防戦略について、スタッフを教育する
・処方されている薬を検討して、潜在的な危険と便益を評価して、薬の使用を最小限にする
・施設を利用するお年寄りの人が安全に動き回れるように、施設の環境を整備する。例えば、つかまり棒をつけるとか、トイレの座席をかさ上げする台を使うとか、ベッドの高さを低くするとか、廊下に手すりをつけるなどである
・転倒しても骨折しないように、患者さんのお尻に充て物をする
・運動のプログラムを行うと、施設を利用するお年寄りの人のバランス、筋力、歩行能力、体の機能が改善する。ただし、運動のプログラム自体は、転倒件数を減らさないようである。
・認知的に行動が障害されていないお年寄りの人に、潜在的に危険な状況を避けるように教えることは、効果がある
(3)「転倒の予防:何が効果あるか」 CDC
(お年寄りの人の転倒予防について、CDCが文献的に、効果のある予防法について調べた報告です。例えば、次のような研究が紹介されています)
・「いつも体を動かして、安全に」 Stay Safe, Stay Active
オーストラリアの研究で、67歳以上の人に、バランス運動、協調運動、筋力増強運動、有酸素運動をしてもらったところ、転倒が40%減少した。
・「オタゴ運動プログラム」 The Otago Exercise Program
ニュージーランドのオタゴ大学による研究で、65歳以上の人に、筋力増強運動、バランス運動、可動域運動を含む運動プログラムを行ってもらったところ、転倒が35%減少した。