次のような記事を書いて、Wikipedia 「肥満」に加筆しました。
野生の動物は肥満していない。また、未開の人々も肥満していない。食物が充分にあっても、食べ過ぎて太ることはない。食べる量を調節する仕組みがあるからである。脂肪細胞に脂肪が蓄積されると、満腹ホルモンであるレプチンが分泌される。レプチンは、視床下部で検知されて、体内でのエネルギー消費が増加し、食事摂取量が減少する。肥満の人は、このシステムが働かない。
動物に砂糖を多く与えると、動物は肥満する。砂糖は消化されて、ブドウ糖と果糖に分解される。実験動物に果糖を投与すると、動物は体重をコントロールする能力を失い、通常より多くを食べて体を動かさなくなる[32]。果糖は、レプチン抵抗性を引き起こし、レプチンが効かなくなる(果糖は肝臓に蓄積され、脂肪肝を起こし、インスリン抵抗性を引き起こし、高血糖、高インスリン血症を引き起こす)。そして肥満する。
この他、不足する栄養素がある場合には、食物摂取量は増える。不足しやすい栄養素は、カルシウム、ビタミンD、食物繊維、必須脂肪酸である。
もしタンパク質を食べようとする人が、タンパク質を食べると、必要が充足されて、食事行動は終息する。しかし、タンパク質を食べようとする人が、1種類のアミノ酸で味付けされたお菓子(大半は、でんぷんと油)を食べると、表面的な満足は得られるが、本当の必要性は充足されないので、いくらでもそのお菓子を食べることが可能になる。
[32] コロラド大学教授 Richard Johnson
次のような記事を書いて、Wikipedia 「ダッシュダイエット」に加筆しました。
果物に糖分は、計10%から15%ほど含まれるが、和菓子や洋菓子には、通常、重量の30%から50%の砂糖が含まれる。果物には食物繊維が多く含まれるが、お菓子にはわずかしか含まれない。果物には、ナトリウムと拮抗するミネラルが多く含まれるが、お菓子には食塩が含まれる。果物は血糖値をあまり上げないが、お菓子は大きく上げる。