以下のような記事を、Wikipedia 「腰痛」に加筆しました。
非特異的腰痛を来たしやすい要因
・精神的要因(職場への不満、不安、ストレス、抑うつ)[3]
・肥満(BMI高値)
・妊娠後期(出産にて腰痛は軽快する)
・年齢(35歳から55歳)
・腰に負担のかかる職業(重量物の運搬、介護職、職業運転手)
左右の脚長差は、あまり腰痛の原因にならない。腰痛の男女差は大きくない。
[3] Background Paper
例えば椎間関節注射については、次の通りである。硬膜外注射やトリガーポイント注射についても、ほぼ同様である。
- WHO: 椎間関節への注射は、鎮痛や機能改善の点で効果が認められない。椎間関節への注射は、感染、出血、神経損傷、化学的髄膜炎の原因となる。エックス線透視下で行えば、放射線被爆がおきる。[24]
- European Committee: 非特異的腰痛に対して、椎間関節腔にステロイドを注入することや、椎間関節の神経ブロックを行うことを、我々は推奨できない。[25]
- 椎間関節に由来する疼痛の有病率は、8%から94%まで、サンプルサイズや著者の信念によって変化する。
- 椎間神経ブロックには、非常に大きいプラセーボ効果がある。
- 効く仕組みが不明であり、ステロイドの消炎作用かもしれないし、関節腔に液体を入れる効果かもしれないし、関節包に穴を開ける効果かもしれない。
- NICE: (英国の)国民健康サービスNHSでは、次のような治療を受けてはならない。なぜなら、次のような治療は、非特異的な腰痛の治療に役に立つというエビデンスがほとんど無いからである。(このリストの中に「背中への注射」という項目あり)[26]。
- エールリック教授: ステロイドまたは麻酔薬を注入する様々な注射は、せいぜいプラセーボ効果しかなく、やめるべきである[27]。
- 日本ペインクリニック学会: 椎間関節注射は、効果がありエビデンスもある[28]。
[24] Low Back Pain Initiative WHO P26
[25] Eoropean Guidelines for the Management of Chronic Non-specific Low BackPain (p158-p177)
[26] Low back pain: Early management of persistent non-specific low back pain
[27] Back Pain
[28] 痛み診療ガドライン(p19)