ハーバード大学のハーバード健康ブログにおいて、以下のような文章を読みました。この一部分を、Wikipedia 「腰痛」に加筆する予定です。
ハーバード大学のハーバード健康ブログ、2015年4月9日、Howard LeWine氏
手術治療と身体的治療(理学療法)を比較する目的で、ピッツバーグ在住で脊柱管狭窄症のある男女169名を対象とした研究が行われた。対象者の全員は手術を承諾したが、比較研究のため、半分の人だけが手術を受け、残り半分の人は身体治療を受けた(承諾にて)。
2年後、手術療法と身体療法を比較したところ、疼痛と身体機能の改善について、両者に差は見られなかった。手術を受けた人のうち、22人(25%)の人は、手術に由来するトラブル(再手術、手術関連の感染など)を経験した。身体治療を受けた人のうち、8人(10%)は、症状が悪化したと報告した。
(2)「関節炎にも運動は良い」
ハーバード大学のハーバード健康ブログ、2013年5月8日、Patrick Skerrett氏
ある研究(総説)によれば、変形性関節症のある人が運動をする効果については、筋肉強度トレーニング、プール・トレーニング、体のバランス運動が、最も痛みを減らし、機能を改善させる。
リウマチ学者のRobert Shmerling准教授は、次のように述べた。「股関節や膝関節に関節炎を持つ人の間では、水泳や自転車が、よく行われる」
もし、関節炎を持っていて、今あまり運動していないのであれば、運動をゆっくり始めることを勧める。5分間ほど家の周りをゆっくり歩くか、泳ぐか、運動用自転車でトレーニングするかである。毎日行って、次第に、運動する時間を延ばすか、運動の強度を上げるのが良い。ただし、両方を同時に変えるべきではない。もし、心疾患やその他の健康問題があるのなら、運動プログラムを始める前に、主治医に相談する必要がある。
(3)「腰痛は、過剰に診断され、過剰に治療される」
ハーバード大学のハーバード健康ブログ、2013年7月31日、Daniel DeNoon氏
ハーバード大学のBruce Landon 教授は次のように述べた。「通常の腰痛では、大半の場合に3ヶ月以内に痛みは自然に収まる。重要なことは、注射や画像検査や手術などを行っても、長期予後は少しも変わらないことである。それらは、腰で起きていることに、ほとんど影響を与えない。しかも事態を悪化させる可能性がある」