(1)「Consumption of sugar and sugar-sweetened foods and the risk of pancreatic cancer in a prospective study」Susanna Larsson、Am J Clin Nutr 2006;84:1171-6
http://ajcn.nutrition.org/content/84/5/1171.full.pdf
カロリンスカ研究所のSusanna Larsson氏らは、次のように述べておられます。
 
「45歳から83歳までの糖尿病やがんと診断されていない男女7万7797人に、1997年に質問紙により食品摂取頻度を尋ねた。この男女を2005年まで、平均7.2年間観察したところ、131人が膵臓がんと診断された。砂糖の消費量により、4つのグループに分けた。砂糖を最も多く消費するグループの人は、砂糖を最も少なく消費するグループの人の1.69倍の割合で膵臓がんを多く発症していた」。
 
(2)「You are what you ate」Dr. Jo Buckberry
http://www.leeds.ac.uk/yawya/bioarchaeology/Dental%20disease.html
「次のグラフは、年間の一人当たりの砂糖消費量の経年変化と、人口の中で虫歯を持つ人の割合の経年変化を比較したものである。これは、Moore and Corbett1978の図から書き直したものである。」。
 
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(3)「京都市小学校児童第一大臼歯のう蝕発病と砂糖消費量に関する研究」小池弘、昭和34年
http://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/file/18497/72_407.pdf
東京歯科大学の小池弘氏は次のように述べておられます。
 
「大正13年から昭和21年生まれまでの男女1万0553人の京都市内小学校児童の第1学年から第6学年までの学徒歯牙検査成績を用いて研究を行った。第一大臼歯の年間発病率と国民一人当たりの年間砂糖消費量とは時間的に極めて密接に増減する。第一大臼歯のう蝕発病当年における年間砂糖消費量と6-11歳年間平均う蝕発病率との関係は半対数グラフで直線的であった」。
 
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出典:Aubrey Sheihamら、BMC Public Health 2014, 14:863 
http://www.biomedcentral.com/1471-2458/14/863
原典:Koike H. 、Bull Tokyo Dent Coll 1962,3:44-56

(4)「An Unsavory Truth: Sugar, More than Salt, Predisposes to Hypertension and Chronic Disease」James DiNicolantonioら、Am J Cardiol 2014;114:1126-1130
http://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=4&cad=rja&uact=8&ved=0CDMQFjAD&url=http%3A%2F%2Fwww.researchgate.net%2Fprofile%2FSean_Lucan%2Fpublication%2F265512296_An_Unsavory_Truth_Sugar_More_than_Salt_Predisposes_to_Hypertension_and_Chronic_Disease%2Flinks%2F54124c120cf2788c4b355803&ei=VfuMVID-B6G7mQXphYKABA&usg=AFQjCNHc7reScgjOWX0yJCL5bZ8Dd-yT6A&sig2=3GkulqHuTAd9A6WwQXGBgA&bvm=bv.81828268,d.dGY
聖ルカ中部アメリカ心臓研究所のJames DiNicolantonio氏らは、次のように述べておられます。
 
「無作為の症例対照研究のメタ分析によれば、高血圧と強く関係するのは、ナトリウム(食塩)よりも、砂糖である」。
 
(5)「Sugar, not salt, causes high blood pressure」Daily Express
http://www.express.co.uk/news/uk/510943/Sugar-not-salt-causes-high-blood-pressure
英国のDaily Express紙は、上記のJames DiNicolantonio氏らの論文を紹介して、「高血圧を起こすのは、食塩ではなくて砂糖である」と述べています。
 
(6)「わが子を生食(ローフード)で育てたい」NHK、BS世界のドキュメンタリー、2013年10月23日放送
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/131023.html
NHKによる海外番組の紹介によれば、次のようです。

「(オランダの14歳の)少年トムは、5歳のときから生野菜、果物、ナッツなどの加熱調理していないものしか食べていない。彼の母親が、肉や魚、卵、乳製品はもちろん、野菜でさえも、加熱した食べ物はすべて健康を害すると信じ、食生活を制限しているのだ。母親は、医師に魚を食べさせるよう勧められるが、水銀による汚染が懸念される魚を息子に食べさせるつもりはないという」。
 
(7)「Raw foodism」Wikipedia 英語版
http://en.wikipedia.org/wiki/Raw_foodism
英語版ウィキペディア「Raw foodism」(生食主義)には、次のような文章があります。
 
調理によって生成される毒物
骨格筋の加熱調理によって、ヘテロ・サイクリック・アミンHCAsが生じる。高濃度のヘテロ・サイクリック・アミンは、動物ではがんを作るが、人間では明らかではない。米国国立がん研究所は、『100℃以下で調理すれば、生じるヘテロ・サイクリック・アミンの量は無視できる』と述べている。
 
ニトロソ・アミンは、加熱調理や塩蔵や燻製によって生じる。ニトロソ・アミンは、大腸がんや胃がんと関係がある。
 
糖化最終産物AGEsも加熱調理によって生じる。糖化最終産物AGEsにより、加齢や糖尿病に関連した慢性的な炎症性の疾患を来たすことがある。例えば、動脈硬化症、腎不全、関節炎、心筋梗塞、心血管疾患、腎障害、網膜障害、神経障害である」。
 
生食主義者(ローフーディスト)の栄養障害
生食主義者は、ビタミンB12欠乏症や、ビタミンD欠乏症を起こすことがある。生食主義者は、無月経を起こすことがある。生食主義者は、低体重を来たすことがある」。
 
(8)「The CDC Guide to Strategies for Reducing the Consumption of Sugar-Sweetened Beverages」 CDC、2010年
http://www.cdph.ca.gov/SiteCollectionDocuments/StratstoReduce_Sugar_Sweetened_Bevs.pdf
米国疾病予防センターCDCは、砂糖で甘くした飲料の消費を減らすための対策として、次の7つのことを推奨しています。これらの7つの対策は、効果があることが確認されています。
 
1. 飲むための水を常に持ち運ぶこと
2. 砂糖で甘くした飲料を簡単には入手できないようにすること
3. 砂糖で甘くした飲料を代替するための水や低脂肪乳を推奨すること
4. 砂糖で甘くした飲料を販売促進する活動を制限して、子どもへの影響を減らすこと
5. 健康的な飲料の相対的な価格を下げ、砂糖で甘くした飲料との差を作ること
6. 通常の医学的ケアの一環として、砂糖で甘くした飲料について聞き取りを行い、カウンセリングを行うこと
7. 砂糖で甘くした飲料の消費について、医療提供者が行う聞き取りやカウンセリングの技術を高め、知識を増やすこと