砂糖の害について、以下のように情報収集しました。
 
なお、レプチンは、脂肪組織から出るホルモンです。満腹を意味するホルモンです。このホルモンが出ると、脳に働いて、食事量が少なくなります。レプチン抵抗性とは、このホルモンが出ても、脳に働かなくなることです。レプチン抵抗性があると、摂食が止まらずに肥満になります。
 
(1)「Fructose-induced leptin resistance exacerbates weight gain in response to subsequent high-fat feeding」、Alexandra Shapiro、American Journal of Physiology Vol. 295 No.5、2008年11月1日
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2584858/
フロリダ大学のAlexandra Shapiro氏らは、次のように述べておられます。
 
「動物実験でラットに、摂取エネルギーの60%の果糖を6ヶ月間投与して観察したところ、体重増加に先立って、レプチン抵抗性が生じた。そして、このレプチン抵抗性により、高脂肪食による体重増加が加速した」。
 
(2)「Clinical Scientist Sets the Record Straight on Hazards of Sugar」、Dr. Joseph Mercola、2014年1月5日
http://articles.mercola.com/sites/articles/archive/2014/01/05/dr-johnson-leptin-resistance.aspx
コロラド大学教授のRobert Johnson氏は、Mercola医師のホームページ上で、次のように述べておられます。
 
「精製された砂糖(特に果糖)は、実験動物において、他の糖とは異なって、レプチン抵抗性を生じさせる。そして、脂肪の燃焼を効果的にブロックする」。
 
「実験動物に果糖を与えると、実験動物は食欲をコントロールする能力を失い、通常より多くを食べるようになる。そして体を動かさなくなる。果糖は、体重増加に直接的な影響を持つように見える」。
 
「カロリーを制限した上で、実験動物に果糖または砂糖を多くの割合で含む餌を与えると、それでもやはり、脂肪肝が生じ、インスリン抵抗性が生じる」。
 
(3)「Fructose, weight gain, and the insulin resistance syndrome」 Sharon Elliottら、Am J Clin Nutr 2002;76:911-22
http://ajcn.nutrition.org/content/76/5/911.full
カリフォルニア大学のSharon Elliott氏らは、次のようにのべておられます。
 
「果糖の多い餌は、げっ歯類やイヌにおいて、インスリン抵抗性をもたらす。例えば、Thorburnらが、ラットに総エネルギーの35%の果糖を4週間与えたところ、インスリン感受性が低下し、肝臓へのインスリンの効果が減弱した」。
 
「げっ歯類やイヌにおいて、果糖の多い餌は、高血圧をもたらす。果糖が高血圧をもたらす仕組みについては、まだ良く理解されていないが、血漿インスリン濃度の増加による交感神経の緊張や、近位尿細管におけるインスリン作用の影響が考えられる」。
 
(4)「Greater Fructose Consumption Is Associated with Cardiometabolic Risk Markers and Visceral Adiposity in Adolescents」、Norman Pollockら、J. Nutr. 142:251-257,2012
http://www.academia.edu/1050773/Greater_fructose_consumption_is_associated_with_cardiometabolic_risk_factors_and_visceral_adiposity_in_adolescents
北カロライナ大学小児科のNorman Pollock氏らは、次のように述べておられます。
 
「14歳から18歳までの青年男女559人を対象として、採血検査、MRI検査、質問紙検査などを行い、また過去24時間に飲食した内容を4回から7回答えてもらった。果糖の消費が多い者は、収縮期血圧がやや高く、空腹時血糖がやや高く、内臓脂肪の量がやや多い傾向があった」。
 
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(5)「レプチン抵抗性を起こすありふれた食べ物」 内科医、松本明子
内科医の松本明子先生は、Youtubeにおいて、次のような食べ物がレプチン抵抗性を引き起こすと述べておられます。

1. グルタミン酸Na(味の素)+アスパルテーム(人工甘味料)
   食品表示には、「アミノ酸など」と書かれている。後者は「カロリー控えめ」などと書かれている。
2. グルタミン酸Na+トランスファット
   (堀尾注:トランスファットは、トランス脂肪酸のことです。マーガリン、ショートニングに多く含まれます。WHOは、トランスファットの消費を全エネルギーの1%以下にするように勧めています。)
3. 果糖 
   果糖は、砂糖や、果糖ブドウ糖液糖に含まれる。果物にも含まれる。
   果糖+脂肪で、レプチン抵抗性が生じるが、果糖だけをやめると、レプチン抵抗性は3日で改善する。
松本先生は、40歳で出産されたそうです。ご自分で勉強された健康法が役に立っているのでしょう。