コゲだけでなく、キツネ色の食品も食べないのがお勧めです
 
例えば、ホットケーキを焼くとキツネ色になります。これは、糖とたんぱく質が高温で結合したものです。糖とたんぱく質が、糖化反応の一つのメイラード反応Maillard reaction)によって、非酵素的に結合してできたものです。このようにしてできたものが最終糖化産物AGEです。
 
近年、この最終糖化産物AGEは、体の老化に深くかかわっていることが判明しています。表面的に老化させるだけならまだ良いのですが、血管を老化させて出血や梗塞の原因になったり、神経細胞を老化させて認知症の原因になったりします。発がんにも関与しています(「老けたくなければファーストフードを食べるな」、p186)。
 
最終糖化産物AGEは、食品を高温で加熱するとたくさん産生されます。しかし、それだけでなく、体内でも、血糖値が高い時などに産生されます。最終糖化産物AGEを減らして、体の老化を防ぐには、食物からの摂取を減らすことと、体内での産生を減らすことの両者が必要です。
 
食物からの摂取を減らすには、コゲたものを食べない、キツネ色のものを食べない、調理の温度をなるべく低くする(100℃)、砂糖を材料に混ぜないなどの対策が必要です。
 
また体内での産生を抑えるには、血糖値を上げない、砂糖の入ったものを食べない、精製された穀物を食べない、GI値の低いものを食べる、ゆっくり食事をする、繊維のものを多く摂る、紫外線を避けるなどの対策が必要です。
 
日本は、先進国の中では、一人当たりの砂糖の消費が非常に少ない国です。最も多いのがブラジルで、1日に1人あたり、172gほどです。日本は少なくて44gほどです(需給関係資料2014年)。そして、肥満の人の割合が韓国と並んで最も少ない国です。最も多いのが米国で人口の35%が肥満です。日本と韓国は4%弱です(OECD、2010年)。そして、日本は、平均寿命が最も長い国です。とくに女性はずっとトップです(WHO、2011年)。
 
久留米大学の山岸教授は、日本の食事には最終糖化産物AGEが少ないと述べておられます(前掲書、p78)。確かに、パンはコゲていますが、ご飯はコゲていません。日本食には、焼き物は少なく、煮物が多くあります。
 
 
映画「夢のチョコレート工場」を見ました (1971年の旧版)
 
この映画は、映画「オズの魔法使い」と似ている点があります。子どもが主人公であること、ミュージカルであること、低身長の人が働いていること、桃源郷が出てくること、上空からの撮影があること、話の途中が退屈で最初と最後だけ見ればよいことなどです。
 
他の4人の子どもは、過食、肥満、いら立ちなど、砂糖を多く摂っているための症状が現れています。主人公の子どもは、貧しくて砂糖菓子を買うことができなかったので、まともだったのです。
 
主人公の子どもに父親はいません。しかし、代わりにおじいさんが、父親の役割の一部を果たしてくれています。
 
工場主となった主人公の子どもは、何をすべきでしょうか。小さくて安価なチョコレートを販売するとか、健康目的で砂糖を入れないチョコレートを安く販売するなどが考えられます。