(1) 自費出版で本を出しました。
「保健学の実践: 病気の多くは予防できる」です。
Amazon でも売っています。
(2)職場の5分だけの勉強会で「アルツハイマー病の予防」という米国国立加齢研究所の文書を読みました。
以下の()内は、私の意見です。予防医学の勉強は、まず直接に自分自身の役に立ちます。
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(他の慢性疾患の予防と類似している部分です)
・常に運動する
・野菜や果物の多い健康的な食事をする
・社会的活動や知的活動に参加する(★)
・健康的な体重を維持する
・禁煙する
(他に慢性的な病気のある人はそれをコントロールして下さい)
・2型糖尿病があれば血糖値をコントロールする
・高血圧があれば血圧を下げる
・高脂血症があればコレステロール値を下げる
・うつ病があればそれを治療する
(運動には特別の意味があります)
運動(★)‥‥神経成長因子↑
神経の結合↑
古い神経ネットワークを維持
(アルツハイマー病予防と老化予防には、共通点が多くあります)
レスベラトロール(赤ブドウの皮に含まれる物質)
アルツハイマー病のリスクを下げる
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(3)「別居や離婚後における子どもの生活の設定:実証的、臨床的研究からの洞察」という文書を読みました。
Children's Living Arrangements Following Separation and Divorce: Insights From Empirical and Clinical Research 、Joan Kelly、Fam Proc 46:35-52, 2007年
この論文は、親子の面会交流について、97編の実証的な論文を検討したものです。著者のJoan B. Kelly は、これまでにJudith Wallersteinと共著で「離婚を乗り越えて」Surviving the Breakupという本を書いています。
Children's Living Arrangements Following Separation and Divorce: Insights From Empirical and Clinical Research 、Joan Kelly、Fam Proc 46:35-52, 2007年
この論文は、親子の面会交流について、97編の実証的な論文を検討したものです。著者のJoan B. Kelly は、これまでにJudith Wallersteinと共著で「離婚を乗り越えて」Surviving the Breakupという本を書いています。
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離婚家庭の子どもは、結婚家庭の子どもと比較して、学業の問題、社会的問題、順応の問題を起こすことが2倍に増える。
離婚家庭の子どもは、結婚家庭の子どもと比較して、学業の問題、社会的問題、順応の問題を起こすことが2倍に増える。
多くの調査研究は、父と子の面会交流と、子どもの適応の関係を調べているが、面会交流の頻度そのものは、子どもの予後とはあまり関係はない。子どもの予後と関係するのは、父子関係の質や、父親が提供する親子関係のタイプや、面会交流の時間の長さである。
父親が子どもと密接な関係を維持して、父親が子どもの生活に積極的に関与するのであれば、頻回の交流は子どもの学業成績などにポジティブな影響を与える。例えば父親が宿題を手伝い、子どもを精神的に支援し、威厳のある父親としてふるまうこと(子どもの行動に適切な制限を加えること、強圧的でないこと、規則を守らせること)などである。
身体的共同親権下の子どもは、行動上の適応、精神的な適応、自己評価、家族との関係、離婚に特有な適応など多くの点で、母親の単独親権下の子どもより優れている。身体的共同親権下の子どもは、より満足しており、より愛されていると感じており、喪失感がより少なく、「親が離婚した子ども」という視点で自分を捉えていない。
親子の面会交流に悪い影響を及ぼす要因は、以下のようである。
(1)制度的な障害
「隔週ごとに2日間」という以前からの基準は、それ以上の面会交流を妨げている。また裁判は、勝者と敗者を決める敵対をもたらし、子どもに悪影響を及ぼす。
離婚時の離婚教育のプログラムは、広く行われており、有効である。これを受けた親は、子どものニーズをより良く理解する。また同居親は、子どもが非同居親と過ごすことをより多く容認する。また、争いの真っ只中に子どもを置くことがより少なくなる。
(2)気持ちの上での障害
父親のうち15%の人は、子どもにあまり会えない苦痛から、子どもと会わなくなる。
母親は、養育費に不満がある場合や、離婚に際して敵意が強かった場合には、面会交流を妨げる。
両親の間の争いは子どもの精神的予後を悪化させる。このことを両親に理解してもらい、親同士のコミュニケーションを樹立させ、境界線を定め、子どもの安全な引き渡しを遂行する必要がある。
(3)転居による距離的な障害
親子の距離が120kmを越えると、親子関係を維持する上で、大きな障害となる。
親子の距離が120kmを越えると、親子関係を維持する上で、大きな障害となる。
(4)再婚
いずれの親が再婚しても、面会交流の頻度は減る。
いずれの親が再婚しても、面会交流の頻度は減る。
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