「ソフトドリンク、果糖の消費と男性における痛風のリスク:前向き調査」という文書において、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学のHyon Cholらは、次のように述べています。「これまで痛風になったことが無い男性4万6393人を12年観察したところ、755人が痛風を発症した。砂糖で甘くした飲み物や果糖の摂取は、痛風発症のリスク増加と強い関係があった」。
「Soft drinks, fructose consumption, and the risk of gout in men: prospective cohort study」、Hyon K Choiら、BMJ 2008;336:309
http://www.bmj.com/content/336/7639/309
「Soft drinks, fructose consumption, and the risk of gout in men: prospective cohort study」、Hyon K Choiら、BMJ 2008;336:309
http://www.bmj.com/content/336/7639/309
この研究を紹介した英国BBC放送は、次のように著者の言葉を紹介しています。「これまで、痛風に対する栄養上の指導は、ビールや赤身の肉などのプリン体を多く含む食品の制限だけであった。医者は痛風の患者さんに、果糖の摂取を減らすように勧めるべきである」。
「Gout surge blamed on sweet drinks」、BBC、2008.2.1
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/7219473.stm
「Gout surge blamed on sweet drinks」、BBC、2008.2.1
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/7219473.stm
NHK「ためしてガッテン」は、「果糖の摂りすぎが、体内でプリン体を作り出す」と述べています。そして「アルコールと果糖は控えめ」にすることを勧めています。また「果糖は、砂糖や甘いソフトドリンクに含まれる」と説明しています。
「尿酸値に潜む死の予言 痛風予備軍が心筋梗塞」、NHK「ためしてガッテン」、2013.11.13
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20131113.html
「尿酸値に潜む死の予言 痛風予備軍が心筋梗塞」、NHK「ためしてガッテン」、2013.11.13
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20131113.html
私の想像
果物を作る植物は、それを食べる動物を種まきのために利用しているだけです。果物を作る植物が、もし種子を真下に落とすだけなら、自分の子どもと土壌の養分や光を奪い合うことになります。動物を利用して、種子を遠くへ運ばせているのです。
もし、果実を作る植物がある程度密集していたら、果実のできる季節には、果実がたくさんできるでしょう。動物は、その場所に居座って、その果実を食べて暮らすかもしれません。摂取エネルギーの半分以上を、その果実に頼ることも可能です。また、翌年も、果実が成る時期に同じ場所に来ることも考えられます。
しかし、それでは、植物にとっては大損です。そのような状況を許すのなら、望ましい繁殖は困難になります。
果物を少量だけ食べて種を遠くへ運んでくれるのなら良いが、同じ場所に居座って、大量の果物を食べられるのは阻止したいということです。それなら果物に、容量依存性の毒物を仕込んでおくことが考えられます。果糖がそのようなものであると、私は想像しています。
(付録) 糖についての基礎知識
単糖類には、ブドウ糖(glucose)、果糖(fructose)、ガラクトース(galactose)などがあります。これらのうち、生体のエネルギー代謝に大きく関与するのは、ブドウ糖です。「血糖値」というのは、ブドウ糖の血中濃度のことです。たいていの細胞は、ブドウ糖を細胞内に取り込んで、生命活動のエネルギー源にしています。果糖は、必須の栄養素ではありません。ガラクトースは、乳児の発育に必要であると考えられています。果糖やガラクトースは、肝臓の細胞内で他のもの(ブドウ糖や乳酸やグリセロールなど)に変換されます。
二糖類は、単糖類が1分子ずつ結合したものです。砂糖(蔗糖、sucrose)は、ブドウ糖1分子と果糖1分子が結合したものです。乳糖(lactose)は、ブドウ糖1分子と、ガラクトース1分子が結合したものです。
多糖類は、単糖類の分子ががたくさん結合したものです。例えば、デンプンは、ブドウ糖の分子ががたくさん結合したものです。体内にある多糖類のグリコーゲンも、ブドウ糖の分子がたくさん結合したものです。