以下のような文献を読みました。積読(つんどく)中だった学術雑誌の中にありました。

(1)離婚が子どもに与える影響: 結婚中の親と離婚した親への聞き取り調査
The Effects of Divorce on Children: Married and Divorced Parents' Perspectives
Journal of Divorce & Remarriage,52:344-349,2011
・自分の親が離婚していない妻と夫は、自分の親が離婚している妻と夫と比較して、離婚が子どもに与える影響を小さく評価する。
・離婚を申し立てた親は、申し立てられた親と比較して、離婚の子どもへの影響をより小さく評価する。

(2)親が離婚した子どもたち: 精神科外来における調査
Amer. J. Orthpsychiat. 47(1), January 1977
・精神科外来を受診した子どもの患者約400人を対象として調査したところ、親が離婚した子どもは、一般の子どもと比較して、精神科外来を受診する割合が約2倍であった。
 
(3)「良い離婚」の再考
Family Relations60: 511-524
(要旨だけ読みました)
・離婚した944家族について調査し、離婚後の協力的な共同育児、交互育児、片親だけの育児の3つの育児を比較したところ、協力的な共同育児(良い離婚)の場合には、子どもの行動異常が最も少なく、父親との結びつきが最も親密であった。
 
(4)『「良い離婚」の再考』 についてのコメント
Commentary on "Reconsidering the 'Good Divorce'"
Family Relations 60: 528-532
(1ページだけ読みました)
・「良い離婚」の子どもは、確かに行動異常が少なく、父親との関係も親密である。しかし、それだけで、その他の点は良くない。例えば、薬物依存、早婚、早期の性的活動の点は良くない。
・「良い離婚」は、子どもに与えられる各種のストレスへの万能薬ではない。

(5)離婚後の共同育児: 多くの研究の吟味
Journal of Divorce & Remarriage
・これまで、離婚後の子どもの養育について調査を受けた人のうち、多数の人は、離婚後に子どもは、双方の親と同じ時間を過ごすべきだと答えている。例えば、2004年のマサチューセッツ州の住民投票において、投票した53万人のうちの85%の人は、離婚後に子どもは両方の親と同じ時間を過ごすべきだと答えた。



ところで、2012年12月21日は、先ほど終わりました。この日は、世界が終わるはずの日でした。多分、それを本気で信じた人にだけ、世界の終わりは訪れたのだろうと思います。ある種の自己達成予言です。