(1)「離婚毒」で紹介されていた映画3本を英語字幕で見ました。
・フック 
パパはピーターパンであったという話です。妖精はジュリア・ロバーツです。

・パパは雪だるま 
交通事故で亡くなったパパが、雪だるまになって帰ってくるという話です。パパが子どもに教えたホッケーの技術は、両チームの子どもたちにとっては未知の技術です。子どもがしばらくの間、向かう所敵なしという状態になっても、不思議ではありません。父親は、「正面から努力すれば社会の中で活躍できる」ということを子どもに教えます。

・ファミリーゲーム(p82)
双子のアメリカ人とイギリス人が入れ替わるという話です。アメリカとイギリスでは、発音が違うように思うのですが、ちょっと練習すれば習得できるような差なのかもしれません。パパは、映画「デイ・アフター・トゥモロー」のパパと同じ人です。

(後日記入:1961年のオリジナル版では、I can't wait. の発音を、キャーント[ kǽnt ] からカーント[ kɑ'ːnt ] に直す場面がありました)。

 (2)昨日のTBSテレビ報道特集「わが子を連れ去った母の訴え」を見ました。
このアメリカの事件においては、子どもは昨年末に父親の元に返されています。父親は当時、「母親には充分に会わせる」と言っていました。しかし、昨日の放送によれば、子どもの利益を代弁する立場の人が、「現時点で母親が子どもと面会交流することは子どもに有害である」との報告書を出しているため、現在まで面会交流は裁判所によって許可されていないとのことです。

子どもが日本にいたときは、英語の使用は許されなかったでしょうから、子どもは英語を急速に忘れたのだろうと推測します。急に英語の環境に戻っても、すぐには話せるようにはならないでしょう。しかし、少しずつ、意思の疎通が回復していると思われます。

この状況で、例えば夏休みに3週間の面会交流を母親に与えたとすると、米国での生活を困難にするような内的支配を再開させることが予想されます。日本における外的支配や内的支配の続きです。

母親は、もし自由な移動が可能であるのなら、面会交流時に当然、子どもを再び日本へ連れ去るでしょう。そして、再び日本で以前の外的支配と内的支配を強化して続行させるでしょう。母親は「子どもと父親との関係を妨害し、子どもの内面を支配することは、子どもにとって有害である」とは思っていません。だから連れ去りを犯罪であるとは思っておらず、ハワイに永住権の書き換えに出かけたのです。

片親疎外により子どもを外的、内的に支配することは、子どもの精神に悪影響を及ぼします。このような観点から、現在は面会交流が許可されていないのであろうと思います。このことが、日本では充分に知られていません。これは、この母親個人の問題と言うより、日本全体の問題です。

(3)自分の利益には目がくらむ
例えば、公害企業だけが悪者であるという考えは誤りであると思います。悪者はいません。正義の味方もいません。犯罪に関する研究は、だれでも犯罪者になりうることを明らかにしています。例えば、警察官の犯罪は、珍しくありません。

公害企業は、自分たちの利益を減らさないために、周辺住民の健康被害を、過小評価しています。自分たちの目や他人の目をごまかしています。もちろん、正真正銘の犯罪である側面もあります。自分たちの利益のためには、判断が甘くなって目が曇るということがあります。

公害企業から賠償金を取る場合には、裁判に訴える方法があります。日本の裁判所が、国や大企業の肩を持つ傾向はあるかもしれませんが、ある程度は、第三者的な判断を行なってくれるでしょう。映画「エリン・ブロコビッチ」のように勝訴判決を得ることができます。

しかしその裁判官も、裁判官自身の個人的利害が絡んでいるような場合には、忌避の対象になります。例えば、裁判官自身が当事者となる裁判を、その裁判官が自分で担当することはできません。当然自分に有利な判決を出すと予想されます。

もし、日本の面会交流の現状が、日本の弁護士と裁判官の共通の利益によるものであるのなら、日本では、冷静で公平な判決は期待できません。このような場合には、いくら法廷で意見を述べても効果はありません。理屈は後からどのようにでも付けることができます。法律家は、それが仕事です。エリン・ブロコビッチも、公害企業の説得に成功しているわけではありません。

別の手段が必要です。例えば裁判官をしっかり拘束するような立法措置が必要です。あるいは、マスコミによる世論の形成が必要です。あるいは、陪審員による監視が必要です。

(4)「離婚毒」を書いたワーシック教授のホームページにあった動画を見ました。
http://www.warshak.com/alienation/pluto/pluto-trailer-cc.html (下の方にある動画です)
http://www.warshak.com/media/videos.html