私は、高校、大学において、余暇に友人と過ごす時間は少なく、図書館で多くの時間を過ごした。私は、保健学を学び、心理学を学び、医学を学んだ。今は、医者として働いている。これらについて、後悔はしていない。他に方法が無かったのである。
しかし、時間の使い方については、大いに反省している。今でも改善の余地が非常に大きい。つまらないことに多くの時間を費やして、あるいは何もせずに、貴重な時間を無駄にしてきた。
また、進むべき道について、方向感覚が無かった。メンターを作らなかった(そういうものがあると知らなかった)。私は、あらゆる落とし穴に落ちている。
私は、ものになっていない。業績のようなものは無い。いくつかのことに手を出したが、あまり上達していない。これらの原因として特に大きいのは、「時間の管理」の技術が無かったことである。
時間の管理についての本を探したこともあったが、適当なものが見当たらなかった。今は野口教授の英語の本に書いてあった Randy Pausch 教授の「時間の管理」Time Management の講義(約1時間)を手本として学んでいる。これには、満足すべき内容がある。残念ながら邦訳は無い。
これをもっと若い時に読んでいたら、もっと有意義な生活が送れたはずである。
具体例(1) 若い時は、いつもギリギリに行動していた。
中学、高校で遅刻が多く、年に30~50回も遅刻していた。ただし5分~10分ほどの遅刻である。大学においても、レポートの提出や、ゼミの発表は、いつもギリギリに準備していた。何事も起こらなければ、準備をする時間は充実した時間になるのだが、ちょっとした突発的なことが起これば、すぐにうまくいかなくなった。それで、多くの人に迷惑をかけた。
中学、高校で遅刻が多く、年に30~50回も遅刻していた。ただし5分~10分ほどの遅刻である。大学においても、レポートの提出や、ゼミの発表は、いつもギリギリに準備していた。何事も起こらなければ、準備をする時間は充実した時間になるのだが、ちょっとした突発的なことが起これば、すぐにうまくいかなくなった。それで、多くの人に迷惑をかけた。
Randy は、「誰でも締め切りに追われて動く」と述べている。「しかし、ギリギリに準備するのは高くつく」と述べている。「本当の締め切りの前に、仮の締め切りを自分で作って、それを本物のように扱う」と述べている。
少し、早めに準備するということである。10分早く起きても、途中で10分を無駄にすれば、同じことである。10分早く家を出るようにしなければならない。その10分間を無駄にしなければ良いのである。例えば、英語の楽しい勉強をすればよい。あるいは、その日にすることの計画を立てればい。
こま切れの時間では、大したことはできないが、野口教授は、例えば「仕事に取りかかる」ために使うそうである。「仕事は始めることが重要で、始めさえすれば終わることができる」のだそうだ。
私は今なら、例えば人前で1時間の話をするように依頼されても、非常に適切に自分の時間を管理して、準備して実行することができる。
時間に間に合うように適切に行動することが、まさに「時間の管理」である。それは、一つの技術であり、誰でも学んで実践することが可能である。
具体例(2) 私には中期的、長期的な計画が無かった。方向感覚が無かった。具体的な中・長期的目標が無かったのである。具体的な目標を持つ人は、持たない人より多くのことを成し遂げることができる。
私が、のんびりした大学生だった頃、あるとき親戚の人は「死に物狂いで勉強せよ」と私に言ってくれた。有難かった。この言葉は、私の心に片隅にいつも引っかかっていた。このようなことを言ってくれる人をメンターとして、時々意見を伺ったら良かった。どうしても適当な人がいなければ、父親をメンターにすればよい。相談するだけであり、言いなりになる必要はないのだ。
具体例(3) no と言わなかった。
重要なことに集中するためには、重要でないことを排除しなければならない。それには、人からの要請を、時には断る必要がある。Randy は、「ノーと言うことを学ばなければならない」と述べている。
重要なことに集中するためには、重要でないことを排除しなければならない。それには、人からの要請を、時には断る必要がある。Randy は、「ノーと言うことを学ばなければならない」と述べている。
私が、適切に断ることができるようになったのは、最近である。それまでは、ある本に「安請け合いせよ」と書いてあったので、人からの要請をなるべく断らないようにしていた。しかし、自分の時間には限りがあるから、自分の時間を何に使うかを慎重に考えた上で、決断しなければならない。
Randy は、「時間は最も貴重な資源である」と述べている。人は、時間が無くて失敗するのである。自分の中・長期的な計画に従って行動するのなら、引き受けることのできる仕事は限られてくる。
ドラッガーは「時間を管理しない者は、何も管理しない」と述べている。自分の目標を達成するための勉強にも、まとまった時間を割かねばならない。それは、他の仕事と並行して行わなければならない。今頃この年になって英語を勉強しているなどというのは、若い時にそうした重要なことをしなかったということである。
具体例(4) 若いころは、時間が無限にあるように感じられること。
野口教授は1周が80年の自分時計を書いておられる(クラウド超仕事法)。野口教授はもう70歳を超えておられるので、残りはわずかである。私は58.5歳であり、およそ60歳とすれば、もう4分の3が終わりである。60歳男性の平均余命は22年である。今、目を1回瞬きすると1年が経つように感じられるから、あと22回瞬きすると、平均すれば、私の寿命は尽きるのである。Randy は、「誰でも、自分の残りの時間が、思ったよりも短いと感じる時が来るであろう」と述べている。
野口教授は1周が80年の自分時計を書いておられる(クラウド超仕事法)。野口教授はもう70歳を超えておられるので、残りはわずかである。私は58.5歳であり、およそ60歳とすれば、もう4分の3が終わりである。60歳男性の平均余命は22年である。今、目を1回瞬きすると1年が経つように感じられるから、あと22回瞬きすると、平均すれば、私の寿命は尽きるのである。Randy は、「誰でも、自分の残りの時間が、思ったよりも短いと感じる時が来るであろう」と述べている。
私は、特にさしたる業績もなくこの年になってしまった。残りの年月で何ができるかを慎重に考えて、余程計画的に実行しなければ、今のままで終わってしまうだろう。重要なことだけをしようと思う。重要でないことに手を出すと、それに多くの時間を取られてしまう。Randy は、「時間の管理において最も大切なのは、重要な順に仕事をすることである」と述べている。
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