(1)児童虐待
厚生労働省によれば、児童相談所における児童虐待の相談件数が、昨年は5万5千件を超えたそうです。相談件数は、年々増加する傾向にあります(別添2)。

児童虐待の半数以上は、実の母親によるものです。離婚後の母子家庭において、子どもがいることによって母親が新しい夫と再婚しにくいような状況が、危険な状況です。そのような場合でも、元の父親が、子どもとの親子関係を維持して時々会っていると、子どもの被害を減らすことができます。

今年5月の民法改正に尽力した議員の一人である馳議員は、以前、児童虐待防止法の成立に尽力した議員さんです。日本の弁護士は、児童虐待の防止にはあまり熱心でないように見えます。子どもはお金をあまり持っていません。

NHKスペシャル「虐待カウンセリング」を見ました。作家の柳美里氏は、母子家庭の母親ですが、「わが子を虐待してしまう」としてカウンセリングを受けておられました。テレビでは、父親については特に何も述べていませんでしたが、私は、家庭内に子どもの父親をしっかり持ち込めば、状況が改善するだろうと考えています。もし父親が、父親として機能していないとすれば、それ自体が、子どもへの虐待になりかねません。

杉山幸丸先生は、1962年に、動物における子殺しを発見されました。動物において、子どもの父親がいなくなると、新しいオスがその子どもを殺すことがあるそうです。人間においても、再婚後に、義理の母や義理の父が、子どもをいじめる話は多くあります。そのような事件は、日々のニュースにも登場します。
 
最初の結婚時に、結婚教育を行えば、夫婦の人間関係を改善して、結婚生活の予後を改善させることができます。PREPという結婚教育プログラムは、結婚後5年以内の離婚を半減させるそうです。PREPは、本またはビデオまたは講習という形で提供されます。このような結婚教育プログラムを広く行えば、離婚は半減し、児童虐待の被害児は半減することでしょう。

(2)ダイエット
VOAによれば、炭水化物を減らすダイエットや、脂肪を減らすダイエットなど、いろいろなダイエット法があるが、要するに摂取するカロリーが消費するカロリーより少なければ、体重は減るとのことです。

(3)Amato 教授の論文
Amato 教授の論文The Consequences of Divorce for Adults and Children (大人と子どもにとっての離婚の結末)を読みました。この論文は、1000を超える論文に引用されているそうです。この論文を読んで、Wikipedia の「離婚」に、次のような文を書き加えました。
 
フェミニズム論) 離婚とは、家庭内で虐げられてきた女性達による、ある種の革命であると主張する。
帰属理論) 家庭内の苦痛や不和を、何のせいにするかということで、離婚を説明する。
ストレス理論) ある人が、家庭内のストレスをどう認識し、どう対処するかということで、離婚を説明する。

(4)ワールドカップ
スポーツ産業は、未来産業であり、情報産業であるそうです。一流プレーヤーの優れた技術を見ると、努力の仕方とか、練習の仕方とかを学ぶヒントが得られます。一流プレーヤーやコーチの書いた本を読むと、トップ・アスリートの考え方を直接に学ぶことができます。

物作りにおいても、世界1位の商品だけに存在意義があります。世界一性能が良いか、同じ性能なら世界一安い商品です。わざわざ世界2位以下の商品を買う人は少ないでしょう。

なぜ日本の女子チームがワールドカップで優勝できたのかを考えているところです。優秀なコーチということもあったかもしれません。大松監督(バレーボール)、小出監督(マラソン)、佐々木監督(サッカー)は、日本の女子を世界一に導いた監督です。

イノベーション(技術革新)があったかもしれません。回転レシーブや時間差攻撃とか、高地トレーニングとか、パス・サッカー(組織サッカー)とかです。今回の決勝戦のPK合戦における日本側の最初のキッカー(宮間選手)は、遠藤選手と同じように、キーパーを先に動かしておいて、キーパーのいない方に蹴っています。その後、相手のキーパーは、日本側が蹴る前にはあまり動けなくなっています。

選手の中には、アメリカやドイツでプレーして、外国の優れた技術を学んでいる人もいます。日本の男子サッカーも、オフト監督、オシム監督、トルシエ監督、ジーコ監督を招いて、彼らから学んでいます。

ある雑誌には、今回の優勝に関して、「(他の分野でも)日本人の女性は、元来優秀で、外国で活躍をする人も多い」と書かれていました。日本にいるとその事が分らないだけかもしれません。また、日本人は、組織としての連携が良いのかもしれません。

オフト監督の下でドーハの悲劇が起きたころは、日本にとってサッカーは、数多くあるスポーツの一つでした。それ以後、短い意時間で、日本はサッカーの技術を世界のトップレベルにまで高めたのです。日本人は、すなおに学ぶことができる点が強みであろうと思います。