以下の文章の要旨は、「ダイエットするにも、いろいろ注意すべきことがある」ということです。
「100歳までボケない101の方法」という本や「人は誰でも元気な100歳になれる」という本では、腹7分目が勧められています。配合飼料だけで生活できるサルの実験で、満腹になるまで食べたサルよりも、30%減らして70%だけを食べていたサルの方が、健康で長生きしたという実験があるそうです。腹7分目であれば、長寿遺伝子が活性化されるそうです。
(以下で言う肥満は、内分泌疾患などの病気に基づく肥満ではなく、単純肥満のことです)。肥満した人を見ると、私はその人の食事の質と量に問題があるのだと考えます。その人は、お菓子やケーキやカツ丼などを多く食べているのでしょう。私も、その人と全く同じものを食べるのなら、私もその人と同じような体型になるのだろうと思います。いくら食べても太らない人がいますが、私の場合はそうではありません。
太っている人は、少なくとも飽食するレベルまで食べているのでしょう。しかし、栄養バランスが悪いために、ある特定の栄養素は、ギリギリで必要量を満たしているのでしょう。
だから、単純に食べるものを比例的に全部減らすのでは、その栄養素は不足してしまうことになり、その状態を長期にわたって持続させることは困難です。
不足しやすい栄養素は、むしろ充分に摂取しなければなりません。そして過剰な栄養素だけを減らさなければなりません。しかし、これはそんなに易しいことではありません。これをするには、正しい技術が必要です。
平均的な人が不足するのは、カルシウム、不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けることができます。不飽和脂肪酸は、魚の油や植物の油に多く含まれます。
ダイエットをしている人は、それだけでなく、あらゆる栄養素欠乏症を起こす危険性があります。ビタミン欠乏症も起こり得ます。脚気、壊血病、夜盲症などです。ビタミン不足といっても、たった一つの栄養素でも、その欠乏が高度になると、死亡することがあります。ダイエットを長期間続けるのなら、ミネラルや微量元素についても考慮しなければなりません。また、必須脂肪酸や必須アミノ酸についても考える必要があります。
かつて、米国のある町で、最も健康に悪い要因を調べたところ、「食事指導を受けたこと」であったそうである。誤った食事指導は、喫煙よりも危険なのです。
私は、健康診断の会社にいた時に、ダイエットとリバウンドを繰り返すうちに、若いのに脳卒中を起こした人に会ったことがあります。正しくないダイエットを繰り返せば、血管が傷んでも不思議はありません。
ダイエットは、一つ間違うと、低栄養による短命の時代へ、簡単に逆戻りする可能性があります。
ダイエットを行うにあたって、栄養不良を起こさないための工夫も必要になります。
「100歳までボケない101の方法」という本や「人は誰でも元気な100歳になれる」という本では、腹7分目が勧められています。配合飼料だけで生活できるサルの実験で、満腹になるまで食べたサルよりも、30%減らして70%だけを食べていたサルの方が、健康で長生きしたという実験があるそうです。腹7分目であれば、長寿遺伝子が活性化されるそうです。
(以下で言う肥満は、内分泌疾患などの病気に基づく肥満ではなく、単純肥満のことです)。肥満した人を見ると、私はその人の食事の質と量に問題があるのだと考えます。その人は、お菓子やケーキやカツ丼などを多く食べているのでしょう。私も、その人と全く同じものを食べるのなら、私もその人と同じような体型になるのだろうと思います。いくら食べても太らない人がいますが、私の場合はそうではありません。
太っている人は、少なくとも飽食するレベルまで食べているのでしょう。しかし、栄養バランスが悪いために、ある特定の栄養素は、ギリギリで必要量を満たしているのでしょう。
だから、単純に食べるものを比例的に全部減らすのでは、その栄養素は不足してしまうことになり、その状態を長期にわたって持続させることは困難です。
不足しやすい栄養素は、むしろ充分に摂取しなければなりません。そして過剰な栄養素だけを減らさなければなりません。しかし、これはそんなに易しいことではありません。これをするには、正しい技術が必要です。
平均的な人が不足するのは、カルシウム、不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けることができます。不飽和脂肪酸は、魚の油や植物の油に多く含まれます。
ダイエットをしている人は、それだけでなく、あらゆる栄養素欠乏症を起こす危険性があります。ビタミン欠乏症も起こり得ます。脚気、壊血病、夜盲症などです。ビタミン不足といっても、たった一つの栄養素でも、その欠乏が高度になると、死亡することがあります。ダイエットを長期間続けるのなら、ミネラルや微量元素についても考慮しなければなりません。また、必須脂肪酸や必須アミノ酸についても考える必要があります。
かつて、米国のある町で、最も健康に悪い要因を調べたところ、「食事指導を受けたこと」であったそうである。誤った食事指導は、喫煙よりも危険なのです。
私は、健康診断の会社にいた時に、ダイエットとリバウンドを繰り返すうちに、若いのに脳卒中を起こした人に会ったことがあります。正しくないダイエットを繰り返せば、血管が傷んでも不思議はありません。
ダイエットは、一つ間違うと、低栄養による短命の時代へ、簡単に逆戻りする可能性があります。
ダイエットを行うにあたって、栄養不良を起こさないための工夫も必要になります。
①ダイエットを行う場合には、コレステロールが高い人でなければ卵を食べるのもお勧めです。私は、毎日半分(0.5個)食べています。卵にはいろいろな栄養素が含まれています。
同じ観点から、牛乳もお勧めです。牛はビタミンCを体内で合成できるので、牛乳の中にはビタミンCと鉄分がわずかしか含まれていません。その他の栄養素は多く含まれています。低脂肪乳がお勧めです。
②通常の人が不足しやすい栄養素は、ダイエット中はもっと不足しやすいので、充分に摂取するのがお勧めです。
・カルシウム‥‥小魚、牛乳、小エビに多く含まれます。私は、毎日イカナゴを大匙1杯ほど食べています
・魚‥‥1日に1回、魚を食べるのがお勧めです。私は油の多いサバとブリが好きです。
・植物油‥‥日野原先生は、オレンジジュースにオリーブオイル15ミリリットルを入れて飲んでいるそうです。私も日野原先生を真似して飲んでいます。
植物油を高い温度にすると傷みます。酸化されて悪い油になります。例えばポテトチップは、植物性食品ですが、油を高い温度で揚げるため、アメリカ糖尿病協会により、悪い食品に分類されています。
③減らすものは、必須栄養素ではなく、単なるカロリー源であるようなものです。1番始めに減らせるのが動物性脂肪です。米国の基準では、動物性脂肪は全体のカロリーの7%以下ということになっています。0%でも良いわけです。肉の脂身やバターなどをやめて下さい。
次に減らしやすいのが澱粉(でんぷん)です。しかし、澱粉は分解されてブドウ糖(グルコース)となり、脳の栄養素になります。ブドウ糖を安定的に持続的に供給するには、玄米などの精製されていない澱粉がお勧めです。私は玄米と白米を半々に食べています。また、糖尿病の人は、決められた量の澱粉(表1の食品)を食べなければなりません。必要量の澱粉は、体が血糖をコントロールするのに役に立つそうです。
目標は、総カロリーを減らすことです。それが重要です。そして、何を食べたいかについては、自分の感覚に耳を傾ける必要があります。多くの場合では、自分が最も食べたいものが、自分が最も不足しているものです。ただし、後で述べるように、お惣菜のような味付け後の食品で選ぶのではなく、糖尿病の食品交換表のように、材料で選ぶ必要があります。
果物については、アメリカの公的機関は、1日にカップ2杯の体積の果物が適当な量であると述べています。それ以上の果物は、必要ないでしょう。そういう私は、ある時期はバナナ(中)6本と、グレープフルーツ(大)1つを毎日食べていました。これは多すぎるので、最近は、バナナ(中)2本とグレープフルーツ(大)1つに減らしています。まだ多いかもしれません。なお、薬を飲んでいる人はグレープフルーツを食べないのがお勧めです。
野菜のカロリーは非常に少ないので、野菜は安心して食べることができます。毎日400グラムの野菜を食べることがお勧めです。400グラムというのは、かなりの量です。固形の野菜がお勧めですが、毎日新鮮な野菜を400グラムも用意するのは大変です。野菜ジュースを飲むのも止むを得ません。
日野原先生や、坪田先生や、白澤先生は、小食を実践しておられるようです。しかし、3人とも高収入で、美味しくて高価なものをたくさん食べておられるのだろうと想像します。接待やパーティで、山海の珍味を存分に楽しんでおられるのでしょう。不足しやすい栄養素を効率良く摂取できる高価な食品を、充分に食べておられるということです。「日野原先生の昼食は、クッキー3枚と牛乳1杯だけ」であるそうですが、我々がそこだけ鵜呑みにして、それを真似すると大きい怪我をするかもしれません。肥満とは、今の食品を食べ続けている限りの、最も安全な体型かもしれません。
そのダイエットがうまく行っているかどうかは、次のようなことを考えると判断できます。
①風邪を引きやすいかどうか。またいったん風邪を引くと、発熱するなど重症化しやすいか。
低栄養があると、体の免疫能が落ちて、感染症を起こしやすくなると考えられます。ダイエット中に風邪を引いたのなら、いったん元の食事に戻すのがお勧めです。なお、欠乏症の場合に、元の食事に戻しただけでは、症状はすぐには消えません。例えば鉄欠乏製貧血の人に鉄剤を処方しても、貧血の症状が消えるまでに1ヶ月もかかることがよくあります。
②知的活動が停滞するかどうか。
知的活動を円滑に行うには、心身の必要が、ある程度以上満たされている必要があります。3人の先生は、執筆活動をするなど、知的活動を行っておられます。だから、3人の先生のダイエットは、上手くいっていると考えらます。
③疲れやすいかどうか、1日中食事のことを考えているかどうか。運動を行うことができるかどうか。
④栄養欠乏症の症状があるかどうか。
個々の栄養素の種類により、それぞれ独特の不足の症状が出ます。
これらの点で問題が無ければ、そのダイエットは、不足している栄養素がなくて安全であると考えられます。
先に述べたように、自分の感覚を信じるのも一つの方法です。舌の味蕾は、どうのような栄養素をどのくらい食べているのかを調べるための器官です。野生の生物は、自分の感覚でけを信じていますが、肥満などの問題を起こしません。ただし生物は、欠乏症にかかることもあるわけですから、完全無欠の検査機器というわけではありません。
その時に食べたいものが、その時不足しているものです。糖尿病の食品交換表を使う場合も、栄養素摂取のバランスを保ちながら、(各表の食品群の決められた一定量を守りながら)、その表の中で、その日に最も食べたいものを食べれば良いわけです。
その場合に「味付け」には問題があります。例えば化学調味料は、味を変えます。澱粉にグルタミン酸の調味料を振りかけておくと、本当は澱粉であるのに、あたかも蛋白質のような味に見せかけることができます。グルタミン酸は、通常は最も少なく摂取されているアミノ酸ではありません。だから、アミノ酸を振りかけても、栄養素摂取における意味は、あまりありません。
出来上がりの食品ではなく、材料をみて食べたいかどうかを判断する必要があります。
同じ観点から、牛乳もお勧めです。牛はビタミンCを体内で合成できるので、牛乳の中にはビタミンCと鉄分がわずかしか含まれていません。その他の栄養素は多く含まれています。低脂肪乳がお勧めです。
②通常の人が不足しやすい栄養素は、ダイエット中はもっと不足しやすいので、充分に摂取するのがお勧めです。
・カルシウム‥‥小魚、牛乳、小エビに多く含まれます。私は、毎日イカナゴを大匙1杯ほど食べています
・魚‥‥1日に1回、魚を食べるのがお勧めです。私は油の多いサバとブリが好きです。
・植物油‥‥日野原先生は、オレンジジュースにオリーブオイル15ミリリットルを入れて飲んでいるそうです。私も日野原先生を真似して飲んでいます。
植物油を高い温度にすると傷みます。酸化されて悪い油になります。例えばポテトチップは、植物性食品ですが、油を高い温度で揚げるため、アメリカ糖尿病協会により、悪い食品に分類されています。
③減らすものは、必須栄養素ではなく、単なるカロリー源であるようなものです。1番始めに減らせるのが動物性脂肪です。米国の基準では、動物性脂肪は全体のカロリーの7%以下ということになっています。0%でも良いわけです。肉の脂身やバターなどをやめて下さい。
次に減らしやすいのが澱粉(でんぷん)です。しかし、澱粉は分解されてブドウ糖(グルコース)となり、脳の栄養素になります。ブドウ糖を安定的に持続的に供給するには、玄米などの精製されていない澱粉がお勧めです。私は玄米と白米を半々に食べています。また、糖尿病の人は、決められた量の澱粉(表1の食品)を食べなければなりません。必要量の澱粉は、体が血糖をコントロールするのに役に立つそうです。
目標は、総カロリーを減らすことです。それが重要です。そして、何を食べたいかについては、自分の感覚に耳を傾ける必要があります。多くの場合では、自分が最も食べたいものが、自分が最も不足しているものです。ただし、後で述べるように、お惣菜のような味付け後の食品で選ぶのではなく、糖尿病の食品交換表のように、材料で選ぶ必要があります。
果物については、アメリカの公的機関は、1日にカップ2杯の体積の果物が適当な量であると述べています。それ以上の果物は、必要ないでしょう。そういう私は、ある時期はバナナ(中)6本と、グレープフルーツ(大)1つを毎日食べていました。これは多すぎるので、最近は、バナナ(中)2本とグレープフルーツ(大)1つに減らしています。まだ多いかもしれません。なお、薬を飲んでいる人はグレープフルーツを食べないのがお勧めです。
野菜のカロリーは非常に少ないので、野菜は安心して食べることができます。毎日400グラムの野菜を食べることがお勧めです。400グラムというのは、かなりの量です。固形の野菜がお勧めですが、毎日新鮮な野菜を400グラムも用意するのは大変です。野菜ジュースを飲むのも止むを得ません。
日野原先生や、坪田先生や、白澤先生は、小食を実践しておられるようです。しかし、3人とも高収入で、美味しくて高価なものをたくさん食べておられるのだろうと想像します。接待やパーティで、山海の珍味を存分に楽しんでおられるのでしょう。不足しやすい栄養素を効率良く摂取できる高価な食品を、充分に食べておられるということです。「日野原先生の昼食は、クッキー3枚と牛乳1杯だけ」であるそうですが、我々がそこだけ鵜呑みにして、それを真似すると大きい怪我をするかもしれません。肥満とは、今の食品を食べ続けている限りの、最も安全な体型かもしれません。
そのダイエットがうまく行っているかどうかは、次のようなことを考えると判断できます。
①風邪を引きやすいかどうか。またいったん風邪を引くと、発熱するなど重症化しやすいか。
低栄養があると、体の免疫能が落ちて、感染症を起こしやすくなると考えられます。ダイエット中に風邪を引いたのなら、いったん元の食事に戻すのがお勧めです。なお、欠乏症の場合に、元の食事に戻しただけでは、症状はすぐには消えません。例えば鉄欠乏製貧血の人に鉄剤を処方しても、貧血の症状が消えるまでに1ヶ月もかかることがよくあります。
②知的活動が停滞するかどうか。
知的活動を円滑に行うには、心身の必要が、ある程度以上満たされている必要があります。3人の先生は、執筆活動をするなど、知的活動を行っておられます。だから、3人の先生のダイエットは、上手くいっていると考えらます。
③疲れやすいかどうか、1日中食事のことを考えているかどうか。運動を行うことができるかどうか。
④栄養欠乏症の症状があるかどうか。
個々の栄養素の種類により、それぞれ独特の不足の症状が出ます。
これらの点で問題が無ければ、そのダイエットは、不足している栄養素がなくて安全であると考えられます。
先に述べたように、自分の感覚を信じるのも一つの方法です。舌の味蕾は、どうのような栄養素をどのくらい食べているのかを調べるための器官です。野生の生物は、自分の感覚でけを信じていますが、肥満などの問題を起こしません。ただし生物は、欠乏症にかかることもあるわけですから、完全無欠の検査機器というわけではありません。
その時に食べたいものが、その時不足しているものです。糖尿病の食品交換表を使う場合も、栄養素摂取のバランスを保ちながら、(各表の食品群の決められた一定量を守りながら)、その表の中で、その日に最も食べたいものを食べれば良いわけです。
その場合に「味付け」には問題があります。例えば化学調味料は、味を変えます。澱粉にグルタミン酸の調味料を振りかけておくと、本当は澱粉であるのに、あたかも蛋白質のような味に見せかけることができます。グルタミン酸は、通常は最も少なく摂取されているアミノ酸ではありません。だから、アミノ酸を振りかけても、栄養素摂取における意味は、あまりありません。
出来上がりの食品ではなく、材料をみて食べたいかどうかを判断する必要があります。
・ お勧めの食品‥‥‥ミルク、シーフード、玄米のような精製されていない穀物