昨日からの続きです。
 
(2)「仲の良い夫婦は長寿になる」(p189)
逆に、仲の悪い夫婦は短命になります。例えば40歳の時に離婚している男の人は、結婚している男の人よりも10歳も短命です。女性は5歳短命です。(人口統計資料集、その他の結婚研究より)。

なお女性は、自立するから離婚するのではありません。高学歴で高収入の女性は、結婚率が高く、離婚率が低く、円満な家庭を営みます。女性にとって一番大切な仕事は、円満な家庭を維持運営することですが、高学歴の女性は、学習能力が高く、夫婦の人間関係を良好に保つための方法を習得することが可能です。これに対して、化粧やファッションや恋のかけひきにだけ興味を持っている女性は、勉強をせず、人間関係を良好に保つための方法を学ぶことも少ないと考えられます。
 
この本にはさらに「高学歴の妻を持つ夫ほど、長生きする」(p178)と書かれています。高学歴の妻は、正しい生活習慣を学んで実践していると考えられます。また高学歴の妻は、夫婦の人間関係を良好に保つための方法を学んで実践していると考えられます。
 
円満な夫婦関係は、誰でも習得可能な技術の一つです。
 
(3)紫外線
この本では紫外線について、特に言及されていません。皮膚老化の原因の90%は、(加齢ではなく)、紫外線を浴びることです。(ある皮膚科医のサイト
 
特に小さい子どもでは、紫外線がDNAに与える影響が大きくなります。小さい子どもほど、紫外線防御をしっかり行わなければなりません。
 
紫外線には発癌性もありますから、紫外線防御は、皮膚老化を防ぐだけでなく、一部の癌を予防する意味もあります。
 
(4)水銀
この本では、水銀について正しく書いてあります。他の一般向けの健康法の本には、あまり書いてありません。坪田先生は、毛髪中の水銀濃度が高かったので、マグロなどの巨大魚の摂取を止めておられるそうです。
 
私もマグロを食べていません。水銀式血圧計を使っていて心配だったので、自費で血中水銀濃度を測定したことがあります。基準値の10分の1でした。
 
水銀も、小さい子どもほど、神経の発達に悪い影響を与えます。
 
日本では「安全基準値」が、政治的にいくらでも変えられてしまいます。業界の利益に沿った形の安全基準にされます。日本の公的機関は、一般に対する呼びかけを、してくれません。(バンクーバ市によるゲーム)。

(5)癌を防ぐための12か条
この本では特に触れられていませんが、内容的にはかなり該当しています。タバコ、アルコール、運動、カロリー、脂肪、食塩などです。
 
(6)遺伝子レベルの長寿
個人が長寿になることは、非常に良いことです。一歩進めて、日本人あるいは人類全体の遺伝子の長寿を考える必要があります。
 
日本人の男性の高い喫煙率、水銀濃度の高い魚、CTなどの医療用放射線の無駄な被曝などを放置すると、その分だけ、日本人の遺伝子(DNA)は、傷つきます。生殖年齢までの人の生殖細胞のDNAが傷ついて修復されなければ、その傷は遺伝されて、未来永劫に受け継がれて行きます。そうした傷は次第に蓄積していきます。
 
子どもや若い人には、老人とは異なった配慮が必要です。
 
(7)睡眠時間
坪田先生は、科学的調査研究の結果に基づいて、7時間の睡眠を勧めておられます。それは、その通りであろうと思います。
 
しかし、一般の人は、かなりの人がタバコを吸って、アルコールを摂取し、カフェインを摂取しています。いずれも睡眠を浅くします。だから、3つ共に行っていない人は、もう少し短い睡眠時間でも大丈夫である可能性があります。