「人は誰でも『元気な100歳』になれる」という本は、慶応大眼科の坪田教授がお書きになった本です。私は以前、坪田先生がお書きになった「理系のための研究生活ガイド」を読みました。京都大の山中教授はその本を読んで大発見ができたそうですが、私はその本を読んでも大発見はできませんでした。最近第二版が出て、それも読みましたが、やはりよい本でした。その他、私は、坪田教授がお書きになった「近視を治す」という本と「老眼をあきらめるな」という本を読みました。いずれも、得るところの多い本です。
この本で坪田教授が最も言いたいことは、元気な100歳になることは一つの技術であって、それを習得すれば、(運が悪くなければ)、誰でもなれるということです。同様に坪田教授によれば、立派な研究をすることも、一つの技術であって、それを習得すれば誰でもできるということです。
(1)食事
①カロリー
長寿のためのカロリー制限について「摂取カロリーを70%に減らす。栄養の摂取を維持する」と書かれています。具体的に何をどのように減らすかについては書かれていません。各栄養素をそれぞれ70%に減らすということではないだろうと思います。各栄養素のうち、エネルギー源として使われるのは、でんぷんや糖です。カロリーだけ減らすというのは、でんぷんだけ減らすということだろうと思います。脂肪もエネルギー源として使われますが、必須脂肪酸は、体を構成する栄養素としての意味があります。
対談の中で、日野原先生の食事が説明されています。日野原先生は1日に1300~1400キロカロリーを摂取しておられるそうです。75歳以上の人の栄養所要量は、労作量が少ない人では1600キロカロリーとなっていますから、日野原先生のカロリーはやや少ない量です。そして日野原先生は、でんぷんをわずかな量だけを摂取しておられます。
②でんぷん
日野原先生は、朝はでんぷんを全く摂取されていません。昼はでんぷんとして、クッキーを2、3枚食べておられるだけです。夕食はご飯を軽く半膳食べておられるそうです。糖尿病の食品交換表で言えば、表1の食品(でんぷん)を、1日に2単位摂取しておられることになります。
このでんぷんの量は、非常に少ない量です。糖尿病の食品交換表では1日に1600カロリーを食べる場合には、表1の食品を11単位も食べることになっています。
この坪田先生の本には、「ご飯を1日に3杯以上食べる人は、糖尿病になりやすい」という国立がんセンターの研究成果が書かれています(p85)。健康な人は糖尿病職を食べてはいけないのかもしれません。糖尿病食は、単なる病人食かもしれません。「糖尿病食は、健康食」とか「糖尿病食では必要な栄養素を必要なだけ摂取する」というような標語は、誤りかもしれません。
またこの本では、血糖値を上げにくい食品が勧められており、白米より玄米が勧められています(p84)。糖尿病の食品交換表では、白米が食事例の写真に写っています。
私は、朝には、白米と玄米を半々に混ぜたご飯を、やや大きめの茶碗に半分だけ食べています。昼には同じものを1~2口食べています。夕食にはでんぷんを食べていません。つまり食品交換表の表1の食品を、1日に1.5単位食べているということです。カロリーだけ減らして、栄養素の摂取を減らさないようにすれば、こうなります。
「糖質」と「表1の食品」とは、異なる概念ですが、厚生労働省の栄養所要量では「摂取エネルギーの半分以上は糖質で摂る」とされています。(なお2010年より栄養摂取基準に変わっています)。しかし、ダイエットする時に、エネルギーだけの食品をそんなに多く摂る必要があるのでしょうか。私は、必要がないと思っています。
日野原先生は、1日に表1の食品を2単位しか摂っていなくても、それで充分に知的生活をしておられます。知的生活については、坪田先生も同じです。知的活動をしている人は必要な栄養素をしっかり摂取している人です。栄養不良の人は、優れた知的活動をすることが困難です。
日野原先生は、車で移動しておられるそうです。また、若い人に比べて老人のエネルギー摂取量は多くありません。だから、若い人が、日野原先生のマネをして1日に1300キロカロリーで暮らすのは、お勧めではありません。
私は、通勤時間が1日に4時間もあり、うち1時間20分くらいが歩く時間です。活動量が中等度であるとすると、栄養所要量として1日に2300キロカロリーが必要です。もし活動量がやや少ないとすれば、2000キロカロリーになります。
私は、長らく2200キロカロリーくらいを摂取していましたが、その頃は体重は減りませんでした。それを2050キロカロリーに減らしたところ、10kg痩せました。今は、2300キロカロリーくらいを摂取しています。それで1kgリバウンドしましたが、そこで止まっています。
③脂肪
この坪田先生の本では、脂肪について、やや詳しく説明されています(p121~p123)。小見出しは、「オメガ3をもっと摂ろう」です。この本で述べられていることは、ぜひ必要な知識です。
脂肪には、良い脂肪(不飽和脂肪)と悪い脂肪(飽和脂肪)があり、良い脂肪をもっと多く摂る必要があり、悪い脂肪を減らす必要があるあると書かれています。また、良い脂肪は、高い熱、光、空気などによって変質しやすいことが書かれています。
糖尿病の食品交換表では、表5(脂肪)の食品から1単位を摂ることになっています。なるべく植物性の脂肪を多く摂取して、動物性の脂肪を減らすように注意書きがあります。植物性脂肪が1単位の食品として、植物油10グラム、ピーナッツ15グラム、マヨネーズ10グラムなどが挙げられています。前の版の交換表には、ポテトチップ数枚が挙げられていました。
それでは脂肪の量が不足するように思います。厚生労働省の栄養所要量では、エネルギー比で、総エネルギーの20%~25%を脂肪で摂取することになっています。25~35%が望ましいと書いてある本もあります。脂肪は、表3のたんぱく質を多く含む食品や、表4の牛乳にも含まれますから、表5(脂肪)の食品に含まれる分だけではありません。しかし、それにしても食品交換表の量は少ないように思います。日本人に必須脂肪酸は不足しているのです。不足している栄養素の摂取は増やすべきです。カロリー増加が心配なら、でんぷんを減らせば良いのです。
また、良い油(不飽和脂肪酸)は、変質しやすいことについての配慮が必要です。例えば、ポテトチップは植物性の油を使っても、油で揚げるときに高温になって変質するので、お勧めではありません。悪い食品です。
日野原先生は、朝にオリーブオイルを15ミリリットルをオレンジジュースに混ぜて飲んでおられるそうです。またこの本以外の別の所によれば、夕食の野菜に、オリーブオイルをかけて食べているとのことでした。そうすると、食品交換表の表5の植物油10ミリリットルよりも、もっと多い量を摂取しておられることになります。
私は、タルタルソース風のマヨネーズ12グラムを毎日食べていました。しかし、ゴマを見ると「おいしそうだ」と思うので、良い油の摂取は、まだ不足しているはずです。ただし、ゴマやゴマ油は、ゴマを煎って作ります。高温にすると油は変質するので、お勧めではありません。
私は、この本を読んで、方針を変えました。オリーブオイルの小瓶を買ってきました。しばらく、毎日10ミリリットル(大さじ1杯)くらいを飲んでみようと思います。オリーブオイルのうち、作る時に火を通さないものがお勧めです。
④牛乳
日野原先生は、朝にカップ1杯、昼にもカップ1杯の牛乳を飲んでおられるそうです。私は、毎朝カップ1杯の低脂肪乳を飲んでいます。もう少し増やそうと思います。
⑤果物
日野原先生は、朝にオレンジジュースを1杯飲んで、バナナを半分食べておられるそうです。私は、ご飯を減らした代わりに、バナナを食べるようにしたので、昼に2単位、夕食に3単位の果物を食べています。さすがに食べすぎなので、減らすつもりです。
⑥蛋白質
日野原先生は、毎日魚と豆腐を食べておられるそうです。また週に2回、油の少ないステーキ100グラムを食べておられるそうです。坪田先生は、長寿者には肉の好きな人が多いと書いておられます。
私は、毎日魚を食べています。刺身は週に1回くらいで、油の多いブリを食べています。また肉をほぼ毎日食べています。昨日、肉の重さを計ったら65グラムありました。1日に1回豆を食べるのがお勧めですが、私は以前は、お正月に食べるような甘い豆を、毎日150グラム食べていました。虫歯が心配なので、最近納豆に切り替えました。坪田先生は、この本で納豆を勧めておられます。
私は、長らく2200キロカロリーくらいを摂取していましたが、その頃は体重は減りませんでした。それを2050キロカロリーに減らしたところ、10kg痩せました。今は、2300キロカロリーくらいを摂取しています。それで1kgリバウンドしましたが、そこで止まっています。
③脂肪
この坪田先生の本では、脂肪について、やや詳しく説明されています(p121~p123)。小見出しは、「オメガ3をもっと摂ろう」です。この本で述べられていることは、ぜひ必要な知識です。
脂肪には、良い脂肪(不飽和脂肪)と悪い脂肪(飽和脂肪)があり、良い脂肪をもっと多く摂る必要があり、悪い脂肪を減らす必要があるあると書かれています。また、良い脂肪は、高い熱、光、空気などによって変質しやすいことが書かれています。
糖尿病の食品交換表では、表5(脂肪)の食品から1単位を摂ることになっています。なるべく植物性の脂肪を多く摂取して、動物性の脂肪を減らすように注意書きがあります。植物性脂肪が1単位の食品として、植物油10グラム、ピーナッツ15グラム、マヨネーズ10グラムなどが挙げられています。前の版の交換表には、ポテトチップ数枚が挙げられていました。
それでは脂肪の量が不足するように思います。厚生労働省の栄養所要量では、エネルギー比で、総エネルギーの20%~25%を脂肪で摂取することになっています。25~35%が望ましいと書いてある本もあります。脂肪は、表3のたんぱく質を多く含む食品や、表4の牛乳にも含まれますから、表5(脂肪)の食品に含まれる分だけではありません。しかし、それにしても食品交換表の量は少ないように思います。日本人に必須脂肪酸は不足しているのです。不足している栄養素の摂取は増やすべきです。カロリー増加が心配なら、でんぷんを減らせば良いのです。
また、良い油(不飽和脂肪酸)は、変質しやすいことについての配慮が必要です。例えば、ポテトチップは植物性の油を使っても、油で揚げるときに高温になって変質するので、お勧めではありません。悪い食品です。
日野原先生は、朝にオリーブオイルを15ミリリットルをオレンジジュースに混ぜて飲んでおられるそうです。またこの本以外の別の所によれば、夕食の野菜に、オリーブオイルをかけて食べているとのことでした。そうすると、食品交換表の表5の植物油10ミリリットルよりも、もっと多い量を摂取しておられることになります。
私は、タルタルソース風のマヨネーズ12グラムを毎日食べていました。しかし、ゴマを見ると「おいしそうだ」と思うので、良い油の摂取は、まだ不足しているはずです。ただし、ゴマやゴマ油は、ゴマを煎って作ります。高温にすると油は変質するので、お勧めではありません。
私は、この本を読んで、方針を変えました。オリーブオイルの小瓶を買ってきました。しばらく、毎日10ミリリットル(大さじ1杯)くらいを飲んでみようと思います。オリーブオイルのうち、作る時に火を通さないものがお勧めです。
④牛乳
日野原先生は、朝にカップ1杯、昼にもカップ1杯の牛乳を飲んでおられるそうです。私は、毎朝カップ1杯の低脂肪乳を飲んでいます。もう少し増やそうと思います。
⑤果物
日野原先生は、朝にオレンジジュースを1杯飲んで、バナナを半分食べておられるそうです。私は、ご飯を減らした代わりに、バナナを食べるようにしたので、昼に2単位、夕食に3単位の果物を食べています。さすがに食べすぎなので、減らすつもりです。
⑥蛋白質
日野原先生は、毎日魚と豆腐を食べておられるそうです。また週に2回、油の少ないステーキ100グラムを食べておられるそうです。坪田先生は、長寿者には肉の好きな人が多いと書いておられます。
私は、毎日魚を食べています。刺身は週に1回くらいで、油の多いブリを食べています。また肉をほぼ毎日食べています。昨日、肉の重さを計ったら65グラムありました。1日に1回豆を食べるのがお勧めですが、私は以前は、お正月に食べるような甘い豆を、毎日150グラム食べていました。虫歯が心配なので、最近納豆に切り替えました。坪田先生は、この本で納豆を勧めておられます。
(続きがあります)