(1)保健に関する主な情報源は何かという問題があります。

テレビが情報源の人もいるかもしれません。しかし、テレビの情報は、偏っています。例えば、タバコ関連死は、日本では年間約12万人もいます。タバコによりこれだけの人が毎年命を落としているということです。大問題です。しかしこの問題は、あまりテレビには取り上げられません。タバコ会社は、直接にいろいろな番組のスポンサーになっています。テレビ局は、タバコ会社の売り上げを増やすことでお金をもらっているのです。タバコ会社が悪者であるような番組を作ると、当然タバコ会社は怒るでしょう。また小売業者のスーパーやコンビニも、タバコを売るので、同じ立場です。また、こうしたタバコ関連の企業は、多くのお金を献金しています。

体に悪いものは、タバコだけではありません。食塩を多く含む食品や、コレステロールを多く含む食品もあります。タバコを悪者にすると、体に悪い食品を作る企業も、機嫌を損ねるかもしれません。また、薬物依存を引き起こすのは、タバコだけではありません。アルコールやカフェインにも依存性があります。一部の抗精神病薬や睡眠薬にも依存性があります。また、ギャンブルにも依存性があります。

そもそも日本で年間に計100万人の死亡があることさえ報道されないでしょう。日々の事件で少数の人が死亡する以外、何も悪いことは起きていないように見えます。

信頼できる情報源は何かを考える上で、過去の歴史を振り返ることは重要です。誰がいつ頃からどのような発言をしたか、しなかったかを振り返るということです。例えば、日本で使われる血液製剤にエイズウイルスが含まれていた時代がありました。そのような場合に、WHOなどの国際機関や、CDCなどの米国政府機関は、いち早く情報を伝えてくれました。どういう機関がいつ頃、どのような情報提供をしたかを、あとから振り返ると、その組織や人の性質が分かります。

情報収集には、コストがかかります。自分に必要な情報を、誰か他の人がいくらでも無料で伝えてくれるわけではありません。伝える人の利益を反映したものになります。

日本のテレビは、外国の情報を、そのまま伝えていません。濃いフィルターがかけられています。インターネットは、直接に外国の情報に到達できます。情報収集のための有力な手段です。

正しい情報に到達するための技術は、ますます重要になるだろうと思います。

(2)日本医師会が発行している雑誌に、お勧めの映画がいくつか載っており、「赤ひげ」もその一つです。それで、ネットで入手して、日本語音声、英語字幕で見ました。これもグレイズ・アナトミーと同じように、研修医の先生の話です。ただし雰囲気は全く異なっています。

映画に出てくる小石川養生所は、後年、小石川植物園になっています。

私は、小石川植物園から徒歩5分ほどのところに4年間下宿していました。日曜日には時々、小石川植物園の脇を通って、小石川図書館に行っていました。小石川植物園にも何回か入ったことがあります。どんぐりの季節にも行きました。

(3)心の仕組み(下) (NHKブックス)を読みました。著者は、ハーバード大学心理学研究室のピンカー教授です。この本は、進化心理学の立場から、人間の行動を説明したものです。例えば、次のようなことが書いてあります。

「メスが不倫をするのは、両方のいいところを、すなわち適応度のもっとも高いオスの遺伝子と、子育てにもっとも熱心なオスの投資を両方ともとろうとするからだ」(p67)。

「あらゆる闘いを最後まで闘うのは下手な戦略である。相手も同じ戦略をとるように進化している可能性があるからだ。戦いは敗者にとって高くつく。傷を負ったり、死んだりするので、初めから戦利品をあきらめる場合よりも悪い結果になるからだ。勝者にとっても、勝利するまでの間に傷を負うかもしれないので、高くつく可能性がある」(p107)。

(4)プロレスラーの議員さんのホームページにあった文章です。以前にも、子どもの虐待を防止する法律を作成することに関わったことがあるそうです。