Out of Touch という本を読みました。私がこの数年間に読んだ本の中で、最も良い本であると思います。親が離婚や別居をした場合に、どのような仕組みで非同居親と子どもとの関係が切れてしまうのかを明らかにし、それを防ぐ方法について述べています。最近、この本の9章を6回読みました。以下は、その9章の小見出しです。
9章 予防と解決 (親と子に対するアドバイス)
多くの人は、離婚後には、親子関係の断絶をもたらすような状況の中にいる
・社会的状況 「男は仕事、女は育児」というような古い性役割にしばられている
・構造的状況 住む距離が広がるほど親子関係が薄れる
・感情的状況 離婚までの感情的なしこりが、親子の交流を妨げる
・法的状況 親子交流のための法が整備されていない
・社会的状況 「男は仕事、女は育児」というような古い性役割にしばられている
・構造的状況 住む距離が広がるほど親子関係が薄れる
・感情的状況 離婚までの感情的なしこりが、親子の交流を妨げる
・法的状況 親子交流のための法が整備されていない
(1)同居親が交流を制限しようとする場合 同居親はいろいろな理由で交流を制限しようとする
同居親へ その理由について、人の意見を聞くのが良い。友人、聖職者、プロ、元夫など
非同居親へ 元妻に理由を確かめる。友人、親戚、プロ、法律関係者などの助力を得る
同居親へ その理由について、人の意見を聞くのが良い。友人、聖職者、プロ、元夫など
非同居親へ 元妻に理由を確かめる。友人、親戚、プロ、法律関係者などの助力を得る
(2)子どもが交流をやめようとする場合 思春期の理由や、争いの多い夫婦の間に立たされる場合など
同居親へ 子どもに理由を確かめる。
非同居親へ プロの助力が必要な場合がある。思春期の理由の場合、拒絶されたと思わないこと
同居親へ 子どもに理由を確かめる。
非同居親へ プロの助力が必要な場合がある。思春期の理由の場合、拒絶されたと思わないこと
(3)非同居親自身が子どもから離れようとする場合 現実には、多くの非同居親が子どもから離れて行く
同居親へ 子どもは両方の親を必要としていることを、離れようとする親に伝える
非同居親へ 子どもにとって親の価値が大きいことを知る。頑張っているところを子どもに見せる
(4)その他の家族が交流をやめさせようとする場合
(5)非同居親の新しい配偶者が交流をやめさせようとする場合
(6)住居の距離が交流を困難にさせる場合
「住居の距離が広がったことをきっかけとして親子関係が弱まった」と述べる人が多い
(7)住居の距離が親子関係を弱める武器として使われる場合
(8)同居親の感情が交流を妨害する場合
(9)いずれかの親の法的権利が侵害される場合
・解決(親と子と共に)
子の成長、家族の結婚・出産・死亡、感情の変化、住居地の移転などをきっかけとして、
人間関係は変化することがある
・和解
過去にとらわれず、新しいスタートを切る。相手を批判しない。関係の変化はゆっくり起きる
・和解のときに考慮すべきこと
過去にとらわれず、新しいスタートを切る。相手を批判しない。関係の変化はゆっくり起きる
・和解のときに考慮すべきこと
一度に多くを期待しない。直接の関係者以外を入れない。子どもを間に立たせない
・子どもへ
離婚を自分のせいだと思わないこと。両親の争いの間に立たないこと
・祖父母へ
・子どもへ
離婚を自分のせいだと思わないこと。両親の争いの間に立たないこと
・祖父母へ
孫に会えない祖父母へ
交流をしている祖父母へ
育児をしている祖父母へ
・新しい配偶者へ
・結論
交流をしている祖父母へ
育児をしている祖父母へ
・新しい配偶者へ
・結論
社会的、構造的、感情的、法的な状況は、親子関係を断絶する方向に働いている。
それにもかかわらず、親子関係を維持させる努力が必要である
(私の考え)
大事なことは「民法の改正を求めること」だけではありません。民法の改正は、いつになるのか分かりません。また民法が改正されても、PASが無くなるわけではありません。離婚産業の人の活動が止まるわけでもありません。上記から分かるように、今すべき重要なことがたくさんあります。
(なお、当ブログ 2009.12.23 )