NHKためしてガッテンの番組を作っておられた北折一さんの著書です。
この「死なないぞダイエット」という本は、計るだけのダイエットを提唱しておられます。

もちろん、ただ計るだけでは痩せるわけもありません。それは、本文(126ページ)でも、そのように述べられています。痩せるための努力が必要です。1日に2回体重を測定し、グラフ化して、その日に食べた内容と、体重変化の関係を把握するのです。食事による満足感は増大するが、体重が減るような食物の選択を、脳が行うのです。

この方法も有効であると思われます。

要するに、肥満というのは、エネルギーの貯蔵庫である脂肪細胞から、倉庫が満杯になった信号(レプチンという物質)が出ているのに、それを脳の視床下部で受け取ることに失敗しているということです。ですから、それに相当する働きを、他の部分の脳で補ってやればよいわけです。だから、摂取エネルギーの総量規制を自分でしないといけないわけです。総量規制をしながら、満足度を増大させるように選択します。

食物を選ぶに際して、体重を減らしながら満足感を増大させることは、不可能ではありません。現に、肥満していない人たちは、成功しています。レプチンがしている働きを、脳の他の部分が肩代わりするということです。これだけならダイエットの危険もありません。

NHKのテレビ番組のディレクターは、当然ながら情報収集能力が優れています。それにより肥満対策の「正解」の一つに到達したのだろうと思います。

この本には、「計るだけのダイエット」を行う上で必要となる考えや、工夫が多く書かれています。

このダイエット法は、食べたもののカロリーを詳細に記録し計算する方法よりも、面倒が少ないようです。お勧めの方法であると思います。