テキサス大学によるPAIRプロジェクトでは、168組のカップルを1979年から14年間、観察しました。たいていのカップルは、白人で、労働者階級で、20歳代の前半で、初婚でした。14年後、62組のカップルは幸福であると答えました。38組のカップルは不幸であると答えました。10組は2年以内に離婚し、28組は2年から7年の間に離婚し、25組は7年以上経ってから離婚しました。12組は、死亡、転居、データ未記入などにより分析から除外されています。

この研究は1970年代の末から行われたものです。結婚に関する研究は、1970年代後半よりスタートされています。当時は、アメリカ合衆国の離婚率は50%を越え、それ以前の伝統的な結婚カウンセリングは効果がないことが判明して、科学的研究が開始されたのでした。

このPAIRプロジェクトにより、多くのことが分かりました。例えば次のようなことも分かりました。
(1)新婚の時にベタベタしているカップルは離婚しやすい。
(2)最初の2年間を観察すれば、幸福なカップルか、離婚するカップルかを予測できる。
(3)女性のような性質の男の人は、良い夫となる。
(4)趣味や考え方に大きな違いがあっても、それは離婚しやすさとは関係がない。

このPAIRプロジェクト以後、多くの研究が行われて、Smart MarriageNational Healthy Marriage Resource Center に引き継がれました。