昔の勉強法には、例えば次のようなものあります。

(1)内弟子
将棋や碁の道へ入ろうとする者は、師匠の家に泊まりこんで仕事を手伝いながら、生活の仕方や、勉強方法を学んだことがあったそうです。最初に1局、辞めるときに1局、教えてもらうそうです。

(2)ヒエラルキー
ヒエラルキーを作っておいて、上から下へ必要な情報が流れるようにします。

(3)東京の図書館
東京の図書館に多くの情報を集めておいて、効率よく利用するというやり方です。

(4)飲み屋
松平健氏によれば、値段の高い飲み屋に行って客を観察して、自分に取り込むという勉強法があるそうです。

(5)留学
留学すると、のんびりした勉強から、厳しい行動的な勉強に、変わるのだそうです。

(6)先輩・同僚
先輩や同僚と長時間一緒にいて、いろいろなことを言語的・非言語的に学ぶ方法もあります。良い先輩を確保する必要があります。ただし、時間の効率があまり良くありません。タバコやアルコールのように、いったんうつると消えにくい悪癖もあります。モラル・ハザードもそうでしょう。

師匠の家に住んで雑用をしながら、何年もかかって非言語的になんとなく身に付けるという方法は、まだるっこしいですね。高い飲み屋はお金がかかりますし、下戸の場合は困ります。地方在住では東京の図書館には頻回に行けません。

現在進行中の情報革命においては、勉強の仕方そのものも、重要な情報伝達されるべきテーマです。野口教授も勝間氏も神田氏も、勉強の仕方を重要なテーマとして、情報提供を行っておられます。本の読み方自体を教えてくれます。また、動機付け、お金、英語、などの問題も重要なテーマとして扱っておられます。英語の能力を高めること一つをとっても、簡単に達成できることではありませんが、少なくとも正しい方向性は分かるわけです。すぐに歩き出すべき方向が分かります。

インターネットを通じた情報革命と、それを踏まえた本により、昔の勉強法は必須ではなくなりました。重大な病気でもない限り、学習法をしっかりコピーすることによって、誰でもそうした諸賢と同じ位置に立てるのだと思います。