「勝間和代のインヂィペンデントな生き方 実践ガイド」を読みました。
勝間氏は、日常の勉強の仕方、時間の使い方に対して、卓越した意見を持っておられ、かつ実践して成果を上げておられます。勝間氏の考え方は、この本の随所に表現されています。
(1)勝間氏の生活方法は、誰しも当然見習うべきであると思いました。
(2)子どもについては、別に考えるべきだと思いました。
(2)子どもについては、別に考えるべきだと思いました。
勝間氏は、自己啓発本や生活改善の本を読んで実践しておられます。一流の著者の教えに従っているということです。そうして、自己の研鑚を行い、スキルアップしておられます。これは当然誰もすべきことです。例えば、同書にても、毎日1時間、休日に2時間の勉強を呼びかけておられます。勉強により自己をスキルアップして、転職により所得を増やしておられます。1日24時間のうち、8時間を睡眠や食事に使って、8時間を労働に使ったとしても、まだ8時間あります。この8時間のうち、工夫して少しでも多くを勉強に回すということです。
これに対して、終身雇用をあてにして、若い頃には、自分の時間とエネルギーを全て会社に捧げて忠誠を尽くしても、中年以後になって、そろそろ地位と給料が上がる頃になってリストラを申し渡される人は、人が良すぎます。低賃金長時間労働者として利用されたということです。
また、勝間氏は、テレビも見ず、タバコも止め、アルコールも止め、カフェインも摂りません。当然のことです。そして「時間どろぼー」を追放します。勝間氏は本を通じて情報収集を行い、生活を立て直しておられます。これまた当然です。また別の本で勝間氏は「頭の弱い人は、お金を取られてしまう」と述べておられます。その通りです。自己コントロールのできない人は、業者にいいようにされてしまいます。売る方は、最先端の心理学的手法を用いて、売り込みを行います。また依存性のある物を売りつけます。私たちの健康のことは、少しも考えてくれません。そのようなずるい人達から自分を守るためにも、一流の人が実践する手法の習得が必要であり、それには本が必要になるのです。
これは、待ち望んだ本です。多くの自己啓発本や生活改善本のダイジェストであり、実践手引書です。勝間氏の科学的な精神に基づくものであり、有効性も明らかです。
しかし、この本には問題点もあります。
勝間氏は2回離婚しておられ、現在は3人目の夫と暮らしているそうです。子どもが3人おられるそうです。「離婚は全ての関係者のプラスになる」と書いておられます。しかし、本当にそうでしょうか。スキルアップして良い職場に移るように、良い男に移ってい行くようなイメージで良いのでしょうか。子どもが、問題であると思います。この点について、子どもの顔が見えません。本当に2度の離婚は、子どもにプラスなのでしょうか。
勝間氏は2回離婚しておられ、現在は3人目の夫と暮らしているそうです。子どもが3人おられるそうです。「離婚は全ての関係者のプラスになる」と書いておられます。しかし、本当にそうでしょうか。スキルアップして良い職場に移るように、良い男に移ってい行くようなイメージで良いのでしょうか。子どもが、問題であると思います。この点について、子どもの顔が見えません。本当に2度の離婚は、子どもにプラスなのでしょうか。
例えばワーラースタインは、親が離婚した子どもを経時的にインタビューして、親が離婚した子どもは、精神に大きな打撃を受けていることを報告しています。それまで、幸福で楽しい時間を過ごしていた子どもは、親の離婚により、突如として悲しみに包まれます。そしてそれが永続するのです。打撃は、時間が経つに従って消失するのではなく、むしろ増大して行きます。ワーラースタインは、離婚の悪影響が、離婚後25年後も続いていることを報告しています。
子どもは、身体的にも精神的にも、2人の親が統合されて成り立っています。子どもは、半分はお父さんであり、半分はお母さんなのです。
離婚後、同居する親が、新しい相手といちゃいちゃしている所を見て、子どもはどんな気がするでしょうか。小さな心を痛めるのでしょう。同居する親は、別れた相手を憎んでいます。あるいは、軽蔑しています。子どもは、半分だけ愛されるが、残りの半分は嫌われるのです。非同居親の面影が子どもに現れるたびに、拒否されるのです。
義理の親では満たされない部分があります。義理の親は、本当の親の代わりにはなりません。
勝間氏は、本書にて「金があれば幸福だ」と言っておられます。子どももそうなのでしょうか。子どもの幸福を規定する第一の要因は、お金がたくさんあることでしょうか。父と母に愛されていることは、あまり関係ないのでしょうか。
親が離婚した子どもの多くは、片親との関係は切れてしまいます。片親からの愛情やエネルギーは、子どもに届かなくなります。子どもは、片親から学ぶことができなくなります。
家庭は、資本主義社会における金もうけの企業のようなものでは無いだろうと思います。子どもがいて、発育し成長していく場です。