| 漂流 |
「人間を幸福にしない日本というシステム」という本を読みました。
著者は、「基本的に日本は漂流している」と述べています。また、「政策決定の最終的な責任をとる人がいない」、「政策決定者は、説明責任を果たしていない」と述べています。
かつて、工業生産に大きな差があったのに太平洋戦争を起こしたことや、経済バブルとその崩壊を引き起こしたことなども、そういう政治システムが原因となっていると述べています。
本来は、情勢を分析し、議会制民主主義の原則に従って討論し、一つの理念に従った判断を行い、全体として整合性のある政策を実行しなければなりません。日本はそうではなくて、浮動し、漂流しているだけなのです。その時々の近視眼的な情勢に押し流されているだけなのです。
予防医学上の望ましい政策は、行われていないことがしばしばあります。著者の主張は、充分に納得できます。