| 情報の信頼性 |
残念ながら、日本の予防医学は、暗黒時代にあります。そんなことも可能な時代もあったと昔話になる日が来るのを待ち望んでいます。日本の現状は、例えば以下のようです。
日本の裁判所によれば、タバコの依存性は強くなくて、健康に被害があるかどうかは確定しているわけではないのだそうです。へえ。毎年癌だけで、10万人の人がタバコにより死亡していると推定されます。裁判所が、生存する権利を守らないのであれば、何を守っておられるのでしょうか。ある人々の利益なのでしょう。
厚生労働省は、視診と触診だけの乳がん健診が有効であると、ずっと言い続けて来ました。毎回それらしいデータもくっ付けてありました。しかし、2~3年前に突然に、視診と触診だけの乳がん健診は効果が無いと言い出しました。それ以後は、マンモグラフィーが併用されるようです。この点について、反省とか改革とかは無いのでしょうか。毎年1万人ほどの人が乳がんで亡くなっているのです。あまりに寛容です。
また、エイズウイルスを含むのでアメリカで発売禁止になった血液製剤は日本に輸入されて、血友病の患者さんに注入されました。安部被告は無罪判決を受けたまま亡くなりました。今後、絶対に起こさないような改革は、なされたのでしょうか。どこがどう変わったのでしょうか。
日本では、公的な情報が信頼できません。
正しい栄養に対する知識を知らされていないので、納豆ダイエットに走って、スーパーの納豆が無くなるのです。例えば、砂糖産業の人々は、砂糖はダイエットには悪いとは言われたくないということでしょう。
正しい情報が知らされていないと、素人の不安により、空騒ぎが多く起きます。タミフルによる異常行動というのも、そのレベルの出来事であると私は考えます。
WHOなどの国際機関や、アメリカの政府機関は、情報提供の内容が正しく、しかも迅速です。信頼できます。
日本では、リスクコミュニケーションを行うにあたって、正確な情報提供が行われません。