「ナイスラン!!」
全てのランナーさんに声援を送りながら手を振ると8.2キロのメキシコ塔へ辿り着いた。
「最終ランナーで〜す!撤収はじめてください!!」
たんまりと余ったメキシコ風中華スープが少々物悲しいが、次のエイドに向かって貰わないといけないのである。みちくさ走援隊の人数は限られている…。
「ご馳走様でした、最後尾のランナーを追いかけます!!」
ここから地獄の鬼ごっこの始まりだ。第3エイド(第1エイドと同じ)に向かう途中で、なぜか第2エイドに向かうランナーとすれ違う。
「あれ?どうしてこんなところにいるの?」
「寝坊しちゃって、遅れてスタートしたんです」
すれ違った後におもむろに携帯を取り出すと第2エイドへ連絡を入れる。
「もしもし、デビルですけど、今寝坊したって言ってそっちに向かったランナーとすれ違ったんですけど」
「それは出走確認してないですね。判りましたこちらで確保します」
「よろしくお願いします」
申し訳ないが、寝坊したらゼッケンを付けて走ってはいけない行為なのだ。こうして淡々とスタッフの仕事をこなすデビルマン、そうこうしているうちに第4エイドに向かうところで最後尾ランナーに追いつく。
「どうも〜、昨日はよく寝れました?」
「ホテル三日月満員で、御宿に泊まったんで早かったんですよ〜」
他愛もない会話で皆さんと交流しながら進んで行く。
誘導のスタッフさんにも最後尾ランナーなんで撤収はじめてくださいと声を掛けながら進んで行くと再び独り旅に。
あの岬が次のエイド、八幡岬公園に違いない。
緩やかなアップダウンを抜けて、朝の時間帯の南房総を満喫しながら進んで行くと、エイドが見えてきた。この後、みちくさ特有のコース設定である
エイドの先にある階段とか未舗装路とかを抜けて突端まで行って帰ってきたらはじめてエイドで食べていいよ
攻撃に晒される続けるのでありました…。
《続く》