以前申し上げたように




日本人は歴史から学ぶ習慣がありません。




歴史と言えば、戦国時代江戸時代を思い浮かべますが





戦後、30年前、10年前、5年前、そして昨年の事でさえも歴史です。




むしろ、
近代~現在にかけての方が、学ぶべき事が多いです。




てことで、




今回は
経済(経営)歴史(現代史、産業史)を絡めたお話でも。



今から30年ほど前1980年後半
日本は栄華(バブル)を極めていました。


当時、日本製の自動車や電化製品が世界を席巻していました。
また、素材や部品の分野でも、
MADE IN JAPAN
高品質の証として、世界中を席巻していました。
また、金融不動産の分野も世界に進出し、三菱地所が『ロックフェラー・センター』ソニーが『コロンビアピクチャーズ』買収します。

この行為が
日本が米国の魂を買った』と猛反発を食らい、日本車の不買運動厳しい貿易条件を突き付けられる事になります。
まるで、今の中国のようですね。

そして、1990年のバブル崩壊も手伝って、日本企業は海外事業の撤退、縮小を余儀なくされます。

バブル崩壊で弱った日本企業に対し、
経営の効率化
という、新しい価値観が米国から押しつけられます。
簡単に言うと、
企業は無駄を排除して本業に集中するべき
というものでした。

一見もっともらしく聞こえますが
実はこれは結果的にかもしれませんが
です。

というのも、これが効果を発揮するには条件があります。

雇用が流動的(業績悪化時にはクビが切れる、その代わり再雇用も容易)
スピンオフ(事業の子会社化及び分離、株式公開)が簡単に行える
M&Aの市場が円滑である事
研究開発費を絶やさない
ベンチャー企業の起業と、資金調達がやり易い
⑥社会に『成功者を称え』『失敗に寛容』なカルチャーがある事


いずれも、
米国にはあって、当時の日本にはないか、発達してない仕組みやカルチャーです。


具体的には
①日本では基本、社員のクビは切れない
、再雇用や再就職も難しい。
②日本の経営者はサラリーマン経営者ほど経営能力的に無能が多いので成長性の高い事業ほど自分の手柄として支配下(本社内)に置きたがり、意志決定の遅さや資金不足、さらなる成長機会の逸失により、結果商売のチャンスを逸する
③一昔前まで、M&Aの話(特に身売り)は、企業経営者への話はタブーでした。それは、『M&A(買収、合併)』=『身売り』=『経営者の能力不足』と捉えられ易かったからです。
④『研究開発費』は文字通り『費用』です。よって、製品化されて販売されるまでは、利益にはなりません。これも、無能なサラリーマン経営者ほど、目先の利益を減らす要因になるのでイヤがります。
⑤米国には『エンジェル』と言われる、巨額の資金を持つ投資家がいます。
また、企業家も次世代の経営者を育てるのに熱心です。しかし、日本には『エンジェル』もなく、大企業はむしろライバルとしてベンチャー企業を下に見たり、潰しにかかるカルチャーです。
⑥ここが一番残念ですが『成功者を妬み、時に足を引っ張り』『失敗に厳しく、再起を許さない』のが現実の日本のカルチャーでした。


結果どうなったか


典型的な失敗例ですが

皆さんご存知の会社で
シャープ
という会社があります。

古くは『電卓』や『シャープペンシル』を開発し、『独自の商品開発』『世の中にないものを作り出せる』が武器の素晴らしい会社でした。

この会社は『液晶テレビ』の登場により20年ほど前に栄華を極めます。
亀山モデル』で一世を風靡したのですが、この成功が仇となります。


厳密には、
経営者が無能過ぎた
一言で言うと、傲慢過ぎた
という事なんですが


液晶絶好調の時に、ソニーや韓国企業を始め、他社から『液晶パネルを売って欲しいという打診を受けたのですが、これを一蹴します。つまり『我欲に捕らわれた』訳です。


そして、多くの経済、株式評論家から『液晶一本足打法
次の新たな製品の展開を考えるべき
と言われるも無視します。


この時、現場では液晶以外の商品について、研究開発を怠ります金も出しません。また、技術者も大事にしませんでした。


そして、資金を一極集中させて、第二の亀山工場として、『堺工場』の建設を決めます。つまり、
『成功体験』に溺れ『二匹目のドジョウを狙いに行った。』わけです。
経済やマーケットの分析すらろくにしないまま。


その直後、『リーマンショック』を迎えます。しかし、工場建設をやめず、よせばいいのに稼働させてしまいます。どうやら経営者自身に経済の流れを読む能力がなかったようです。


時はリーマンショック直後、作れども作れども、売れるはずがありません
むしろ、無理して売れば大赤字必須!
しかも、そのころから力をつけたサムスンLG韓国企業が躍進してきます。


皮肉な話ですが、
それら韓国企業の躍進大きく貢献したのは、やりたい事もやらせてもらえず、業績悪化で待遇が悪化したり、リストラを受けた元シャープの研究者達でした。韓国企業は彼らを高給で迎え入れ、研究の要職につけます。
つまり、シャープは自社の技術者によってトドメを刺された訳です。まさに『身から出た錆』ですね。


もし、上杉謙信よろしく『敵に塩を送る』つもりで、他社に液晶パネルを供給していれば、それに頼る事で他社の液晶開発は遅れていたでしょうし、他メーカーがいいお客さんになっていたでしょう。社員を大事にしていれば、自社の技術者が自社に仇を成す事もなかったかもしれません。

また、堺工場を作らなければ致命的な業績悪化は避けられたでしょう。
『次の1手』として研究開発を怠らなければ、画期的な次の製品を誕生させていたかもしれません、


事態はこれで終わりません。
大きく傾いたシャープですが、ホワイトナイト(救世主)が登場します。

iPhoneをはじめ、他社の製品の製造のみを請け負う台湾の巨大企業
『鴻海精密工業』の郭会長から救済の声がかかります。

しかし、ダメ経営者はまたもやらかします。
関空に到着した郭会長の出迎えに行かなかったのです。
この非礼に、郭会長は怒って台湾に帰ってしまいます。


余談ですが、このように、ほぼ死に体で、他の助けがなければ潰れてしまうのに、今だ健全で自力でやっていけると思い込んでいる失敗を認められない企業
ゾンビ企業👻』と言います。


死に体なのに突っ張ったシャープの経営陣でしたが、
他の日本企業にも助けてもらえず、結局経営がどうにもたち行かなくなり、鴻海の傘下入りとなりました。


わずか数人を中心とする
経営者と幹部が、我欲に捕らわれ、礼節を欠き、顧客や社員を忘れ、経済の流れも読めなかった末路がこれです。


皮肉な事に、
鴻海が親会社になってから業績は改善に向かっています。
再び成長軌道を取り戻せるかどうかは、まだわかりませんが、存続はしていけそうです。

我が家にも、長持ちする液晶のスマホ喋る洗濯機の2つのシャープ製品があります。幸い首の皮一枚つながりましたし、台湾資本の会社になってしまいましたが、失うには惜しい企業です。


なぜここで、シャープの話を詳細にしたのか?


この話には、多くの
考えるべき課題、問題点が含まれており、それは『大企業病』として、他の多くの会社を蝕みつつあるからです。


おおまかに言えば、
経営者が無能、もしくは傲慢な会社
村社会気質の会社
人を財産(資産)と考えない会社
カルチャーの損なわれた会社
研究開発を怠る会社
『挑戦』よりも『無難』を選ぶ会社
が沢山あり、時間と共にに増えてきている。ということです。



シャープの例に限らず、かつて日本経済を支える二枚看板の一つ、
家電、エレクトロニクスメーカー』は、このような流れの中で、韓国、中国メーカーにその地位を明け渡し、大量の失業者を生んだ後、現在もその地位を奪回する事はできずにいます。また、その後の三洋電機の消滅(事業売却)、東芝の経営悪化等、今後も業績悪化や統合、吸収等、一層の悪化懸念すらあります。


しかし、


本当に恐ろしいのは、次は残る大看板、日本の誇る自動車産業に、
危機の足音👣が近づいている事です。しかも、影響はそこだけに留まりません。



そして、
これは次の話につながります。



あなたやあなたの配偶者、知人、親、子供の会社や将来の職業がどうなるのか?



興味があるでしょ



あの時、もっと真面目に聞いて、よく考えておけばよかった!😱
って後でならないようにね。



おどろおどろしい👻終わり方で
ごめんなさいね🙇


シリーズはまだ続きます。


【バックナンバー】

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『経済』シリーズ2回目↓

3回目

4回目






【※他にもバックナンバーにいろんな話が入ってます。テーマ別からだと見やすいと思います】