雨が降ると思い出す | runner-line(ブログ)

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日々思った事を書いております。

雨と言えば傘。


傘と言えば、あの話。


ある人から聞いた話なんですが、実話です。


ある会場で、巡回警備をしていたある常駐警備員が

突如、ある企業の会社員から呼び止められました。

(超有名な企業です。)


その会社員が言うには、警備員が使っている傘を

貸してくれと言うのです。何でも、会長が雨に濡れる

といけないので、今すぐに貸してくれとか。


当然ですが、警備員も遊びで傘をさしているわけでは

ありません。会場の見回りもかねて、施錠や不審物の

チェックも行って屋外を歩いています。


その警備員は、きっぱりと断ったそうです。


きっと会社員は、「警備員なら、外部の客をいい加減に

は扱わないだろう」と言う、勝手な読みがあったのかも

しれません。


しかし、警備員は断りました。。内心では「ふざけるな」と

お互いに思いながら、双方はその場を後にしたらしい。


これが超有名な企業の会社員と、某施設の警備員の

対応です。


私が警備員の立場でしたら、貸したと思います。なにせ、

超有名企業の会長です。失礼があれば、次から来て貰え

なくなるかもしれません。どうせ、貸した所で毛ほどの感謝

も、記憶もないでしょうから、傘は返って来ません。私は

走って残りの巡回を続けたでしょう。


要は、私は外面が良いのです。権力者には尻尾を振るん

です。でも、男気のあるその警備員は応じませんでした。

会長だろうが何だろうが、関係ないのだそうです。そんな

大事な人の為に、傘を持って来なかった奴が悪いとまで

言ったとか。


なるほど、確かにそうだ。取り巻きのくせに、そこがいい

加減だったと言う事は、会長への忠誠心もその程度だっ

たのだろう。まさか、会長が命令したとは思えないし。


だけど・・・立場が違っていたらどうでしょう。


私が会社員の立場でしたら、こう言ったと思います。

「申し訳ありません。どこかに余っている傘はないでしょうか?」

こうすれば、傘を借りて警備員は濡れながら仕事に復帰した

はずです。自分の面目も果たせて最良の結果ですね。会長

から、お褒めの言葉もあるかもしれない。うしし。


傘は返しますよ。きちんと礼状を添えて、あの時の非礼を

お詫びしますと一筆入れます。宅配便で返せばいいし。

そうすれば、あの会社の会社員はちゃんとしていると、良い

評判も立つでしょう。


そう、私は計算高いのです。うしし。


でも、これにはちゃんとした根拠があります。前述の警備員

は確かに傘を貸しませんでしたし、相手も不機嫌なままで

帰って行きました。結果的には、お互いつまらない思いを

したわけです。しかし、あの時「すいません、その傘を貸し

て頂くわけには・・・」と丁重な申し出があれば、黙って貸し

たと、その警備員は言ったそうです。


つまり、「貸せ」と言わんばかりの言い方だったので、ムカ

ついて貸さなかったと言うのが、警備員の本音だったとか。


その根底には、相手を見下すような会社員の態度が気に

入らないと言う、致命的な問題があったのですね。


人に物を頼む時、特に相手の都合を押し曲げてでもお願い

しなければならない時は、やはり平身低頭が基本だと言え

そうです。マナーなんてものは、人に都合よく出来ていませ

ん。結局は、お互いが納得出来るかどうかだと思います。


数年後、その警備員は退職しました。別の警備会社に

転職したそうです。