厚生年金記録改ざん問題の真相解明を進めてきた舛添要一
氏以下、率いる厚生労働相直属の「年金記録問題拡大作業
委員会」(委員長・磯村元史函館大客員教授)が、英断的な
指摘をしています。
社保庁が繰り返した不正行為に対し、非常に厳しい意見が
出された事で、国民の怒りに改めて火が付きそうな気配です。
「厚労事務次官や年金局長、社会保険庁長官ら歴代の厚労省
と社保庁の幹部が、厚生年金制度の問題点を放置してきた」と、
その責任を指摘しています。「国全体、受給者、被保険者への
損害を発生させた」として、その核心に迫るべく関係者に報告を
書かせようとしているのです。
注目すべきは、現職のみならず、退職者をも対象者に含んでい
る事でしょう。「なぜ制度改善を怠ったのか」、その理由を国民も
知りたがっています。そして、原因を踏まえずして、真の意味で
の改革など有り得ないと思うのです。
でも、今回の指摘を含めた報告書は公表されない見通しです。
「委員の間で意見の相違があり、反対があったため」と説明して
いますが、自分たちの都合が悪いからなのでしょう。
厚生年金制度の問題は、社保庁職員のモラル低下に発端が
あります。
なぜ記録を改ざんしたのか?
それは、保険料の収納率引き上げへ「強い指導が行われてきた」
からに他なりません。しかし、普通なら「正しい」やり方で目的を
達しようとするのがあるべき姿でしょう。でも、社保庁の人間は
違っていました。年金の納付を零細企業にも適用した結果、
支払えない企業が続出し、保険料滞納が一気に増え出しました。
それの解消と事業所倒産を避けたい板挟みの中で生まれたのが、
「記録の改ざん」でした。
「長年にわたり黙認する結果になった」と指摘している様に、この
不正行為は後々になって「未納」と言う大きな社会問題を起こす事
になります。つまり、従業員は給与から天引きされて来たのに、会社
が納付を怠った為、本来の額で年金が貰えなくなったわけです。
そして、その方法を教えたのが社保庁の人間だったと言う事。
この辺を自民党も鋭くエグって、官僚の言い訳や無責任論を打破
しておけば、今のように先の衆院選で大惨敗せずに済んだのだと
思いますよ。それを官僚任せにして、族議員が邪魔に入るなどした
為に、真相の多くがまだ闇に埋もれたままなのです。
民主党に出来るのかわかりませんが、過去の責任者たちにも
厳しく問うべきです。そうしないと、「辞め得」になるだけでしょう。