グッド・ジョブ媚薬8 黙示録48 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「ああ、五郎さん。蓮華の具合はどうですか?」
亮は五郎から連絡があって少しだけ心が落ち着いた。
「今、蓮華を診断したがインフルエンザの変種で
インフルエンザの治療薬を投与しました。
詳しい事は研究室で調べます」
「そうですか。ありがとうございます」
「亮さん、もしも人工的にインフルエンザの
変種を作ったとなると大変な事なります。
とりあえず、蓮華さんを研究所に搬送します」
「分かりました、よろしくお願いします」

熱海国際カントリークラブが近づくと
サムが亮に聞いた。
「亮、もうすぐ目的地だ。ゴルフ場にヘリポートはあるのか?」
「いいえ、着陸しなくて結構です。9番ホールのグリーン上を
 通過してください」
「飛び降りるつもりか?」
「はい、ロープで降りてもし敵がいたら狙い撃ちです」
「そりゃ、そうだが」
「行ってください、時間が無い。そして上空では絶対ライトを
 点けないでください」
「分かった」

サムが一度9番ホールのグリーンを通過し高度を落として
旋回し低空でグリーンをとらえようと考えていた。
その時、亮の姿は機内から消えていた。
「サム、今亮が飛び降りた」
後方の席に居た隊員がサムに伝えた。
「馬鹿な!ここの高さまだ30m、10階の高さがあったはずだ」
サムはサーチライトを点け亮の無事を確認しようとしたが
亮との約束でそのまま飛び去って行った。
「亮、無事でいてくれよ」
サムは大声で亮の無事を願った。


突然飛び降りた亮の頭の中では計算が出来ていた。
重力の加速度は9.8m/sec^2高さが30m 
t=√2h/gによって着地まで2.4735秒
v=√2ghよって秒速24.25m
体重70kgで秒速24.25mだとそのエネルギーは20,594ジュール
着地した時亮の両足におおよそ2トンの重さが圧し掛かる。
そして、芝のグリーンがそのショックを半減させる為に
1トンの圧力がかかる。

亮はグリーンの芝の上に着地し勢いを消すために
何度も転がった。
「さすが新型シューズインソール、効果あり☆5つ上げよう」
亮はそうつぶやくと明かり1つない暗闇の中を素早く
9番ホール脇のレンガ風のハウスへ走って行った。
そこに近づくと亮は腰を落としハウスの入り口の
グレーの鉄扉にウエストバックから取り出した聴診器を
あて中の音を聞いた。

10秒、中からは人の声、物音が全く聞こえなかった。
さらに10秒、亮は中で何が起こっているか
思いを巡らせた。
「チッ、チッ、チッ・・・」
規則正しい音が亮の耳にかすかに聞こえた。
「爆弾?」
亮はライトを点け口に咥え鍵がかかっているドアの鍵穴に開錠用の
工具を突っ込み鍵を開けた。

爆弾のタイマーが動いているなら
トラップは無い、そう確信した亮はドアを開け
ライトで室内を照らすと目の前に階段があり
亮は入って来たドアの回りを照らし室内灯の
スイッチを入れた。
「これは・・・」
明るくなった室内を見渡した亮は唖然とした。
5段階を降りた先にテーブルがあり
フラスコやビーカーやシリンダーなど実験用の機材が見えた。
部屋に漂う香りはまさにガソリンの物だった。
「まずい」