デビルハンター亮 133 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「はいはい、私この体のおっぱい好きじゃないのよね。

 ほら外向いているでしょう」

小妹が両胸を外側から内側に押した。

「それは胸筋の内側の筋トレをすればいい」

「了解」

小妹はそう言って胸筋に力を入れて腕を前に突き出した。

「小妹、早くしろ来る」

「えっ」

小妹は亮の言葉に顔を向けた。

「ええ、来るわ」

美喜がうなずきながら天井を見上げた。

「マギー現在位置」

亮は無線でマギーに聞いた。

「はあはあ、ゲートのところに今着いたわ」

「走らせてすまない、車から武器を取ってきて

 セットしてくれ一緒に殺るぞ!」

息を切らせて返事をしたマギーに亮は謝った。

「了解」

「亮、上にいる鬼ってどんな奴?」

小妹は天井を見上げながら亮に聞いた。

「一匹じゃない、おそらくこの病院に関係して死んだ人たちの恨みが

 集まって鬼になり病院の職員達を食ったんだろう」

「その中に自転車事故で死んだ子供がいたのね」

「おそらく・・・」

「お待たせ」

マギーと六角が武器をセットして亮の所に駆けつけた。

「鬼に目をつけられている僕と小妹は先に2階に上がります。

 マギー、森さんはその後に美喜さん六角さん四方堂さんは

 後ろを守ってください。では行きます」

「おお」

みんなが気勢を上げると亮と小妹は階段を駆け上がった。

「小妹、その紅蓮刀使いこなせるようになったか?」

「うん、鬼の手下の虫達を焼き払ったわ」

「では早速焼き払ってもらおうかな、2階の床には

 蟲がたっぷりといるようだ」

亮が顔を上げると床がゴキブリで黒く

なっていた。

「了解、それに天井も張り付いているわ」

小妹が気持ち悪そうな顔をして2階の天井を指差した。

「天井には蜘蛛か・・・普通の格好の人間ならこの虫たちの骨まで喰われてしまう」

「さて焼き払いますか、亮階段の下に降りていて」

「了解」

小妹は2階に駆け上がり真っ赤に焼けた紅蓮刀を360度振り回した。

するとその先からは火炎放射器のような強い炎が飛び出し

蟲らを炎で包んだ。

体に火が付いた蛾は燃えたまま宙を飛び

ゴキブリは地を這った。

「やった!」

小妹は紅蓮刀を持って嬉しそうにジャンプした。

「小妹、ダメだ。燃えていない」

亮は小妹の後ろにいた蟲らを指差した。

「どうしたのさっきは燃えたのに・・・」

唖然としていた小妹にゴキブリが襲ってきた。

「キャー」

蟲たちの勢いに小妹は倒され

横になっている小妹の戦闘服をゴキブリが噛み始めた

「ガリガリガリ・・・」

その奇妙な音は小妹の神経を狂わせていた。

「小妹!」

亮は小妹を抱き上げて階段を駆け下りた。

「大丈夫か、小妹」

小妹は恐怖で体を震わせていた。

「どうして、どうしてあいつら死なないの?」

「小妹。これが地獄、鬼の世界だ!」

亮はそう言って小妹の持っていた紅蓮刀を持って

片手でそれを振り回した。


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