グッド・ジョブ 媚薬 5部208 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

9月、亮は大学始まって以来最も有名な新入生となった。


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「さあ、私たちも追うわよ」

小妹は4人乗りのプレジャーボートを探しそれに飛び乗った。

ボートの計器類を見た小妹を桃華にプレジャーボートのエンジンを掛けるように頼んだ。

「桃華、お願い」

「はい」

桃華はピンセットを折り曲げたような工具をボートのエンジンキーを

回してエンジンを掛け暗闇の海に走り出した。


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「谷垣、八景島のあたりに停泊できるか?」

操舵席座っている谷垣に与謝野が聞いた。

「分かりました、あの辺りなら波もないし明るくなるまでは何も言われません」

「うん」

与謝野は谷垣にそう言って操舵室の下にあるベッドルームに入って

しばらくして戻ってきた。

「与謝野さん、奥のベッドルームにこの女たちを閉じ込めておいたらいかがですか、

 いちいち監視していなくても良いじゃないですか」

古森が言うと与謝野はむきになって言い返した。

「ここでいい、あっちの部屋で何か有ったらどうするんだ!」

「は、はい」

古森は返事をすると美佐江と千沙子は与謝野たちの怒鳴り声を聞いて顔を見合わせた。

「与謝野さん、着きました」

「うん、大島。アンカーを降ろせ」

「はい」


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亮は船尾版にぶら下がり半身が海水に浸けたまま

時々、魚が足にぶつかったり海草が足に絡んでも

体を隠し船が止まるチャンスを待った。

「姉さん、無事でいろよ」

亮が祈ると船が止まった。

船尾のドアが開き大島が出てきて船首に行き

アンカー(碇)を海に落とした。


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「おお、船が止まった」

モニターを見ていたロビンが声を上げた。

「ええっ!どこどこ」

麻実はモニターを見ると八景島のサーフコースターの先に止まっていた。

麻実はすぐにマップを開き座標を調べみんなに聞こえるように声をあげた。

「船が止まった座標は、緯度139.642034経度35.334286です」

雪はうなずき小妹に連絡をした。

「シャオメイ、緯度139.642034経度35.334286よ、八景島のジェットコースターが観える所」

「了解、ありがとう雪さん」


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無線を受けた小妹は

「蓮華、桃華、船が止まったので亮が動くわ」

小妹が言うと桃華が心配して言った。

「亮、私たちが着くまで待てないかしら」

「今日の亮は待たないと思うわ、さっきの男手首が折れていた」

蓮華が首を横に振った。

「普段あんなに優しい人なのに・・・」

小妹は冷静な亮が人の手を折るなんて信じられなかった。


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デッキで周りを見渡していた大島は明るく照らされている八景島を眺めた。

大島は首筋に痛みを感じるとめまいを感じ気を失った。

「久々登場、インスリン銃」

亮は大島を倒すとデッキに有ったロープで手足を縛った。

「あと、3人」

亮は体を屈めて小窓からキャビンの中を覗いた。

谷垣は操舵席に座り、その下の右側に美佐江と千沙子が両手両足を縛られ

椅子に座らされ、その反対側に古森が銃を持って座っていた。

「与謝野が見えなかった」

与謝野が見えなかった事に亮は不安感を感じていた。

「おかしいなあ、古森、外を見て来い。いや俺も行く」

古森と与謝野はピストルの安全装置をはずしスライドをさせキャビンの外に出た。

亮はそれを見てドアを開けキャビンに入ると操舵席から降りて

美佐江と千沙子にピストルを向けていた谷垣に飛び掛り

手首を逆に捻ってピストルを奪い腕を首に回しスリーパーホールドを掛け

谷垣は苦しくて声も出ずバタバタと手足をバタつかせると次第に

体の力が抜け気を失った。

亮は口元に人差し指を立てて声を出さないように指示をすると

すぐに美佐江と千沙子の手と足のロープを切った。