グッド・ジョブ 媚薬 5部182 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「文明、やはりそうですか」

「ただ香港は色々な人種がいるので、たとえばホテル場合は

肉体労働は給料の安い中国人、ルームメイクは

家のがまともで盗みをしない中国人女性、レストランのシェフはフランス人

 ドアボーイはインド人、フロントは香港人と白人と使い分けをしている

 つまりボスの姿が見えなくても、数人の管理者を見ていれば良い」

亮はアメリカでも人種によって仕事が偏っているのを見て知っていて

日本の求人倍率の増加にも関わらず完全失業率が下がっているのは

辛い職業を日本人が避けているのが明らか思っていた。

「なるほど、適材適所じゃなくて適人適所なんですね」


「ああ、世界にはたくさん優秀な人材がいるのに言葉が通じないために

それを雇えない日本は損をしていると思う」

文明は日本の問題を指摘した。

「そうですね、日本語を話せない外資系企業のトップが


日本人の気質を理解できないためにちょっと業績が落ちると撤退することは

多々有るらしい」

亮が文明の言葉に同意すると


「うん、外資系企業が日本に来れば新しい雇用がたくさん生み出されるはずだ

アジア戦略には日本は環境、生活レベル共に高いからな」

「その通りです、お父さん」

文明は輝樹の意見に同意した

「お父さん?」

輝樹はいきなり日本語でお父さんと言われて聞き返した。

「私はユニオンチャイナグループの支社を日本に作るつもりです」

「おお、それはすばらしい」

輝樹と文明はがっちりと握手をした。

「まさか千沙子姉さんのためにじゃないだろうな」

2人を見ていた亮は呟いた。

「亮、上に立つものは人を育てなければならない、仕事を知らない者に仕事を

教える、才能の有る者に才能を発揮させる。がんばれ」

「はい、ところでやる気の無い人はどうすればいいですか?」

亮は五島商事の窓際にいる優秀な人材の事が気になっていた。

「やる気の無い奴にやる気にさせる、これは子供を育てる親や学校の先生が考える事だ。給料をもらっている者にやる気の無い奴がいたら辞めてもらうしかないだろう」

輝樹は経営者の立場から当然のように言った。


「まあ、そうですね」

亮は子供といわれて綾香の事を思い出すと

すかさず輝樹が亮に聞いた

「亮、今綾香の事を考えていたのか?」

「は、はい」

「大丈夫だ、父親が無くても子に育つ」

「別に僕は好きで綾香と離れているわけじゃないです」

「まあ、そうだな。あはは」

「お父さんの言う事は分かりました。努力します」

「うん、がんばれ。ところで岩田観光の株を中村君に買うように言われたんだが」

「はい、明後日からプラネット証券の推奨株になります」

「どうしたんだ、あそこは不良債権をいっぱい持っているぞ」

「明日、岩田観光とルーセント・インターナショナルホテルズと提携するんです」

亮は確認するように文明の顔を見た。

「ほう、そうだったのかそれなら株価が上がるながんばれよ」

輝樹はそれ以上の話を聞かず亮の肩を叩いて会議室を出て行った。

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「来た、きたぞ~」

亮の部屋で待機していたロビンがモニターを見て

声を上げた。

「麻実、これは?」

「一文字大介のメールファイルです」

「一文字大介、亮に指示された名前だなOK」

ロビンが興奮してキーボードを叩くと一文字の

メールデータが一瞬でダウンロードされた。

「すごい、ロビン」

「あはは、こんなの朝飯前( It's a piece of cake)だよ、いいか麻実

 これから一文字がメールのやり取りをする度にこのアドレスへ飛んでくる

 必ずチェックするんだぞ、それから次にUSBメモリーを使った奴からもだ」

「はい」

麻実は亮にメールが来たことを報告した。

「なるほど、計画通りだ」

麻実から来た携帯メールを読んで亮は呟き

美咲に報告した。