グッド・ジョブエピソード0 留学編58 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「ドライブしますか?」

デビッドは文明を誘った

「ええ、良かったらみんな一緒に」

文明は5人が乗り込んだ車をスタートさせ

何のストレスも無く車はボストンの市内を走りハイウエイを

を走って行った。

「團さん50%でこのレベルなら将来が楽しみでね」

文明が輝樹に話しかけると輝樹が答えた

「ええ、後は生産コストの問題ですね」

「それは化石燃料の中東からの輸送コスト、製油コストを考えると

 問題有りません。もちろんCO2も激減します」


デビッドが答えると

「分かりました、ただ今これを世に出すと必ず潰される。

 機が熟すまで研究を重ねじっくり待ちましょう」

輝樹がそう言うと文明はうなずいて

「はい、今これを量産したら必ずメジャーに抹殺される。

 世界がこれを求めた時一気に行きましょう」

「デビッド、時間を待てる投資家を探してください。それまで我々は

 援助します」

輝樹がデビッドに言うとデビッドは輝樹に聞いた

「そのタイミングは?」

「父親の私が言うのもなんだが、亮に任せよう」

「えっ、僕ですか?」

亮は慌てて聞いた


「うん、それがいい」

文明も翔記もデビッドも輝樹の言葉に賛同した。

「なぜ僕を?」

「亮、お前はアメリカに来てたった3ヶ月でここに4人を集めた

不思議な運を持っている」

デビッドが言うと輝樹と翔記と文明が笑ってうなずいた

亮は何も言わずにいると

「僕は亮に命を救われた、そして図書館の本も」

翔記が言うと文明は

「亮は主席を救った」

「僕は亮に父の店を救われた、そしてローラの命も」

みんなが真剣な顔をしてみるので亮は仕方なしに返事をした

「分かりました、努力します」

「おお」

3人は声を上げた。

「さて、みんなの出会いを祝って飲みましょう」

デビッドはみんなをボストンの港が見えるバーに誘って

4人でお酒を飲みだした

「きっと亮は人を救うために生まれてきた男かも知れないな」

翔記が呟いた

その声が聞こえた亮は輝樹に

「実はお父さん、古文書の中に入っていた手紙があるんです」

「なんと書いてあったんだ?」

「生涯7人の女性を救えです」

「なるほど7人の女性か・・・」

輝樹は亮が女性に囲まれ様子を想像してニヤニヤ笑うと

「ローラと前元アイドルを助けた」

デビッドは自分の彼女のローラを救ってもらった事に感謝していた

「は、はい」

「軽井沢で原美咲さんを助けたな」

亮が返事をすると輝樹が亮の肩を叩いた

「合計3人か7人を救うと何が起きるか楽しみだ」

4千年の歴史がある中国人の文明は古文書の内容を真剣に信じていた

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翌朝、亮と輝樹ニューヨークに向かった

「楽しい夜だったな、亮」

「ええ」

「お前をこっちに留学させてよかったよ」

「はい、いい出会いがありました、卒業もこちらでしばらく暮したいと思います」

「それがそうも行かなくなった」

「どうしたんですか?」

「帝国製薬の売り上げが落ちているんだ、糖尿薬の方の開発を進めてくれ」

「はい、担当の徳山さんとはメールでやり取りしていますが臨床まで3年くらい

かかりそうです」

「うん、出来るだけ研究室の連中にアドバイスしてくれ」

「分かりました」