グッド・ジョブエピソード0 留学編57 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「とんでもない、こっちも商売ですから」

「はい、でも亮は商売でもないのに協力をしてくれました」

「それは君が亮の友達だからだ」

輝樹が言うとデビッドは亮の顔を見た

「ありがとう、亮」

「それで、亮から聞いたバイオ燃料の話を詳しく教えてくれないか」

輝樹はデビッドに説明を求めた

「分かりました」

デビッドは工場を作る費用が200万ドル研究費が

年間200万ドルかかることを説明した。


「それで大体何年で実用化なると思う?」

「そうですね、今から3年くらいで可能になると思います」

輝樹はしばらく考えると

「分かった必要な資金の30%を私が出そう、そして30%を中国側に出させて

 残りの40%をアメリカで集めなさい。こういったものは1ヶ所で集めると身動きが

 取れなくなってしまう」

「はい」

「近い将来、原油価格の高騰、地球温暖化でバイオ燃料が注目を浴びる

 実用化が出来た時、上場して資金を一気に集めて大工場を作り量産体制に入ると良い」

「分かりました、ありがとうございます」

デビッドは輝樹に的確な意見に感心し尊敬の念を抱いた。


「後は息子と進めてくれ、亮は私以上に優秀だ」

「そんな事は無いでしょう、テリー」

「デビッド、君は亮の能力をまだ知らないだけだもう少し付き合ってください

 面白い男ですよ」

輝樹はニヤニヤと笑ってデビッドを見た

「亮、今何処にいる?」

劉翔記が電話をかけてきた

「父親とデビッドと一緒にいる」

「そうかちょうど良かった、文明が今ニューヨークから来た」

「ではみんなで会いましょう」

「わかった」

まもなく翔記と文明がやってくると輝樹は

亮に紹介を受けた

「ユニオンチャイナグループの劉文明」

輝樹は文明の名刺を見て声を上げ続いて翔記が劉泰平の

息子と聞いてまた驚いていた。

そして自分の息子が2人と仲良くしている様子を見て

黙ってみているしかなかった。

亮とデビッドと文明と翔記はバイオ燃料について話し合い

持ち株と投資金額の話で熱が入っていた。

デビッドは輝樹に言われた通り冷静に話を進めて行き

独占契約を望む文明達を納得させた

「では、出来るだけ早い実用化をお待ちしています」

文明はデビッドと握手をすると

「はい、中国に関しては独占契約ですから安心してください」

「ところで今どのような状況ですか?」

文明が聞くと


「はい、いま緑藻から燃料を作るのは成功しています。

 燃焼パワーがまだ足らない状況ではぜの実を混ぜて

 パワーを上げていますが、このはぜの木を植林して

 消費量に合わせる為の成長を待つと3年から5年かかります」

「うん」

文明は渋い顔をして聞いていた、それを見たデビッドはバックから瓶を取り出し

「これが緑藻から作った燃料です」

瓶を輝樹と文明に渡した。

輝樹と文明はそれぞれ蓋を開け、臭いを嗅いだり指につけたりしていた

「火はつきますか?」

輝樹が聞くとデビッドは

「はい、でもここではちょっと・・・」

「そうですね」


「私の車には今50%のこの燃料が入っていてなんら問題はありません、

 これから研究を重ね70%100%にしていく予定です」

デビッドが話し終えると文明がうなずき

「車を見せていただけますか?」

「もちろん」

デビッドはキーをポケットから取り出しお店の前に止まっていた

車に案内した

「どうぞエンジンをかけてください」

「はい」

文明は運転席に乗りエンジンをかけると、なんの問題も無く

エンジンがかかった