グッド・ジョブ 媚薬 5部53 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

珠美は早足でギャレーにマップを取りに行って戻ってきた
「お待たせしました、観光マップと地球の歩き方香港マカオ編です」
「ありがとう、これは?」
「私の本をお貸しします」
「でも・・・」
「読み終わった時に返していただければ」
「は、はい」
「最後のページに連絡先が書いてありますから何時でもいいですよ」
珠美が亮の耳元で囁いた
「あ、ありがとう」

亮は珠美に後で返すのが面倒なので
急いで地球の歩き方を読み始めた
「亮、CAが2人も来たわね」
マギーが目を覚まして亮に声を掛けた
「飛行機の中なら安全ですから寝ていてください」
「ごめん、本を読んでいるんだ」
「ええ、もう少しで読み終わります」
亮は10分で読み終えた
「あら、もう終わったの?」
マギーが驚いて聞いた
「はい一応」
「さすが亮ね」
亮の人並外れた記憶能力を知っているマギーは
嬉しそうに笑った。

亮はボタンを押してCAを呼ぶと
珠美と違うCAがやってきた
「すみません、この本を細川さんに返していただけますか?」
「もうよろしいのですか?」
「ええ、お陰で助かりました。ありがとうございます」
亮はCAに丁寧に頭を下げた

「亮、急にガイドブックなんか読んでどうしたの?」
「有森雪が香港のガイドを雇うらしい」
「うふふ、亮はそのガイドに成済まして雪に接近するのね」
「ええ、シャオメイが僕にガイドをやれというものだから」
「しょうがないわよ、シャオメイにとって亮はスパーマンなんだから
 そして私にもね」
亮はマギーの言葉に照れながら微笑んだ
~~~~~~
飛行機から降りた亮とマギーはイミグレーションの混み具合に
驚いた
「亮3時に間に合う?」
「この混み具合は危ないな」
亮は時計を見て係員に亮の身分証を見せた
それを見た係員は敬礼をして亮とマギーを特別な窓口に通した
「それなんなの?」
「僕もよく分からないんだけど共産党のなんちゃらと言っていた
 とにかくこれで間に合いそうだ」
亮は小妹に電話をかけると
「シャオメイ今着いた」
「迎えのヘリが待っているわ」
「了解」
2時半にホテルのヘリポートに着きヘリコプターから
降りた亮に小妹が走ってきた
「亮!」
「シャオメイ着替える」
「はい」
小妹は亮にバッグを渡した
「中に服とブレスレッドが入っているわ。亮、ガイドできる?」
「ああ、準備完了」
マギーが飛行機内で会った事を小妹の耳元で囁くと
「さすが亮!」
小妹が亮の後ろから抱きついた
~~~~~~
亮はハーバーグランド香港ホテルのロビーに着きの部屋に電話をして雪を待った。
エレベーターのドアが開き雪が出てくると亮が声を掛けた
「有森雪さんですね。私ガイドの劉と申します」
亮は小妹が作ったガイドの身分証とパスポートを見せた
「劉さん、日本語本当に上手、驚いたわ」
雪は上品でまるでイギリス人の様な紳士的な物腰の亮を人目で気に入った
「有森さん、ご希望は?」