官能小説 グッド・ジョブ 媚薬 花達の復讐 1 | 渡夢太郎家の猫

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2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

グッド・ジョブ 第四部 媚薬 花達の復讐


「荷物が到着しました」

千野からかかってきた電話を一文字が受けた

「うん、よしわかった」

一文字は横浜の倉庫に向った


倉庫のシャッターが上がると

一文字と千野が入ってきた

そこには一コンテナ分の箱が山積みになっていた

「シャンプーとリンスが2万本、白髪染め1万本、パーマ液が10万本です」

「わかった、すぐに作業に入れ」

「分かりました」

「これで100kgの薬が作れるな」

「はい、すでに実験済みです。残りのシャンプーとリンス、

 白髪染めは各支店に送ります」

「うん、何日でできる?」

「今夜、ここから茨城の作業場へ運んで1週間でできると思います」

「よし、できたらすぐに販売だ、準備はできているな」

「はい、売人を集めてあります」

「そうか、さすが千野、松川組からヘッドハンティング

 したかいがあった。頼むぞ」

「お任せください」

「まさか、教会で麻薬を売るとは誰も思わんだろう」

「そうですね、さすが会長です」

「これで日本は俺の物だ。あはは」

一文字は誇らしげに笑った




「お久しぶりです、團さん」

エアアテンダントの秋山が亮に向ってにっこりと笑った顔を見て

この笑顔は営業用か本心か疑っていた

「秋山さんお元気ですか?」

「はい」

秋山は一年前亮が悪徳ホスト徹の魔の手から救った事を

知らず客に笑顔を振りまいて淡々と仕事をしていた


「あら、彼女。亮の元カノじゃない」

隣に座っていた美咲が声を出すと

「そうです、美咲さんが逮捕したホストの徹の被害者の一人です。それと

 元カノじゃないですよ、その前に別れたんですから」

「あはは、逃げられたんだね」

亮が黙っていると後の席で林玲がニヤニヤと笑って聞いていた

「亮、住む所決まった?」

「う~ん、まだです」

「どうするの?」

「しばらくマンガ喫茶で暮らします」

「嘘?!」

「ファーストクラスの料金で1ヶ月暮らせますよ。あはは」

「亮、本当にマンガ喫茶なの?」

林玲が体を乗り出した

「あはは、冗談だよ。一恵さんの事も有るし」

「そうだね」

「あのう、私も何処へ行ったら良いか」

林玲の隣にいた一恵が聞いた

「困ったわ、みんな住むところが無いなんて」



「團さま、お電話が入っております」

秋山が来きて言った

「亮か」

電話の主は飯田だった

「はい、お久しぶりです」

「そうか、生きていたか」

「はい、心配をかけました」

「うん、うん。ところで仁美さんから電話があったんだが

 住む所が無いそうだな」

「はい、当分はお台場の方へ戻れないんです」

「うん、市ヶ谷の家はどうだ」

「飯田さんの家ですか?」

「ああ、金を貸したやつが返せなくて

 家を貰ったんだよ」

「そうですか、じゃあ少しの間お借りします」

「ああ、ずっと住んでて良いぞ。とりあえず

 飛行場へ迎えを行かせるからな」

「ありがとうございます」

「うん、じゃあな」

飯田が電話を切ると亮は手を握りしめた

「よし!マンガ喫茶返上だ」


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