官能小説 グッド・ジョブ 媚薬 血の聖餐 69 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「とにかく、ハリーと陸軍関係の繋がりを似顔絵を参考に

 調べてみましょう」

「はい」

ブラウン捜査官が席を立つと

「僕、いい過ぎましたかね?」

「うふふ、彼は亮の事を知らないからよ。その内頭を下げて来る

かもしれないわ」

しばらくするとブラウン捜査官が慌てた様子でドアを開けた

「すみません、美咲、ダンさん。こちらへ来て下さい」



二人はパソコンとモニターがたくさんある部室に通された

そこには20人ほどの人が忙しそうに仕事をしていた

「こんにちは」

クリミナル・マインドのJJのようなブロンドの美人が

挨拶をしてパソコンの前に座った

「これを見てください」

ブラウン捜査官が手に亮が描いた絵を持ってモニターを指さした



「この男じゃありませんか?」

「はい、この男がマシンガンを撃っていた男です」

亮はすぐに答えた

「やはり」

「誰ですか?」

「エリック・ジョーダン。二年前に陸軍を退役しています」

「どうしてFBIの資料にエリック・ジョーダンが?」

亮がブラウンに聞くと

「言えるわけ無いわよね」

美咲が笑ってブラウンに言った

「あはは、その通りです」



「では、僕は帰ります」

「ちょっと待ってください」

ブラウン捜査官が亮を止めた

「はい?」

「お願いがあと二つあるんです」

「二つも?」

「はい、そちらへ」

ブラウンは目の前のミーティングテーブルに亮と美咲を

座らせると

「ジェニファーあれを持ってきてくれ」

「はい」

ジェニファーが白い液体を持ってくると

「以前から美咲さんに聞いていたのですがダンさんは

優秀なファーマシスト(薬剤師)だそうですね」

「はあ」

「これと同じ物を作れますか?」

「はい、分析すれば作れない物は無いですね、違法性の無い物なら」

亮は分に蓋を開けようとして

ブラウンの顔を見るとうなずいた

亮は蓋を開けて臭いを嗅ぐと

「う~ん、揮発性があって鼻の奥にある違和感

 そしてこの香り粘膜、及び皮膚浸透力のある合成麻薬に近いものですね」

ブラウンは目を見開いて聞いた



「わかりますか?」

「違いますか?」

「実は昨日手に入れたものでこれのお風呂に入ると

麻薬を打ったみたいな快感をえられるものらしいです」

「なるほど本人も気づかず麻薬を摂取させる事が出来ますね」

「でもこの成分に違法性のあるものが入っていないのです。

これが分析書です」

「分析は出来ても製法は分からないというわけですね」

「ええ、簡単に出来るようでしたら大変な事です」

「そうですか。美咲さん紙とペンを借りてください」

亮は言うまもなくジェニファー紙とペンを持ってテーブルの上に置いた

「日本語分かるの?」

そういうとジェニファーが笑った



亮はしばらく目をつぶり考えると突然目を開き

猛スピードで紙に化学式を書きだした

そして薬剤成分と製法の手順を書き終えると

「この成分を配合すると同じ効果の物が作れます」

「と言う事は簡単に出来ると言う訳ですか」

「ええ、僕と同じレベルの人なら」

「これで、事件が進展しそうです。ありがとうございます。

 それとあなたが持っていたインシュリン銃一丁いただけませんか?」

亮は美咲の顔をちらっと見ると

「日本に帰ってから送ります、改良型を」

「ありがとうございます」

ブラウンが亮に握手をすると

「私たちは明日帰ります。

例のNEL教団と目を放さないでください」

美咲が念を押した

「大丈夫です。お任せください」

ブラウン捜査官は美咲と握手をした

にほんブログ村 小説ブログへ