官能小説 グッド・ジョブ 媚薬 地の聖餐 17 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「おい、日本人このビルから出たら命の保障はしない、

ニューヨークは恐い街だぞ」

「はい、わかっています」

亮が笑うとジャック・チョウは凄い形相で

睨みつけた

「チョウさん、賭けをしませんか?」

「なんだ?」

「ブルックが10曲歌えたら開放するって言うのはどうですか?」

「あはは、手を抜けば歌える」

「では、手を抜かないように観客をいれましょう。

 もし観客からブーイングが出たらダメという具合で」

「もし観客がサクラだったら?」

「では観客を500人入れましょう。あなたは場所を用意してください」

「わかった、ブルックそれで良いのか?」



「いいわ。もしダメだったら私はあなたの奴隷になるわ。好きにして」

「いい覚悟だ、じゃあ明日の夜8時ブロードウエイに

 改装中のホールがあるそこを借りておく」

「あ、明日?」

ブルックは悲鳴を上げた

「時間をかけて仕込みをされては困るんでね」

「わかりました、明日の8時に」

出ていく亮とブルックの二人の後姿をみてジャック・チョウは

不適な笑みを浮かべていた。

「リー、どうしよう?」

「大丈夫、必ず10曲歌えるようにします」

「良くわからないけどありがとう」

「ブルックは唄う歌を決めてください」

「わかった」

「それと、ジャネットと三人で食事をしましょう」

「OK」


亮はブルックと別れると

仁美のマンションに向った

「ただいま」

亮は仁美にキスをすると綾香の部屋に入って

「綾香寝ているね」

「起こしちゃダメよ。寝たばかりなんだから」

「仁美さん、赤ちゃんって何時間ごとにおっぱいを上げるんですか?」

3時間毎よ、昼夜かまわずね」

「そうか、じゃあ当分」

「そうよ、綾香のそばにいなくちゃ」

「ご苦労様です」

亮は頭を下げた


「これ部屋の鍵」

「場所は?」

「ソーホー、NYUの近くよ。この辺りじゃ借りられないから」

「ごめんね、今夜夕食一緒に出来そうも無い」

「良いわよ。後私がやっておく事は?」

「シンディに会いたい」

「OK、彼女に連絡をしておくわ。ニューヨークにいると良いわね」

「ありがとう」

「そうそう、ロイ明日の夜なら時間が空くって」

「ちょうど良い。明日8時にライブがあるから来るように

お願いしてください、凄い美人が唄うから」

「ええ?ニューヨークに来て2日でそんな話になっているの?」

「あはは、では行って来ます」


亮はソーホーの仁美が借りた古びたアパートの部屋を

開けると漢方薬の臭いが漂っていた

「わあ、凄い全部揃っている。さすが仁美さん」

そこにチャイムが鳴り

亮がドアを開けるとジャネットが立っていた

「どうぞ」

ジャネットが恐る恐る部屋に入ると

鼻をつまんで

「何?この臭い?」

「漢方だよ」

「カンポウ?」

「うん、自然の動物や植物から作る薬。そしてこれがその材料」

「そう、何か身体によさそうね」

「それで手伝ってもらいたいんだ」

「何をすればいいの?」

「薬研で薬をつぶしてください」



亮は生薬の種類を分け重さを量って


ジャネットに薬を渡すとローラーでつぶし

「これ面白い。あはは」

「ありがとう助かります」

「ところで何を作っているの?」

「ブルックの薬です」

「何、何?」

「声が出る薬です」

「凄い。私も欲しい」

「良いですよ」

亮はジャック・チョウとの話を説明すると

「面白い、私も友達に声をかけてみる」

「お願いします、早く作って夕食を三人でしましょう」

「はい」

「僕がご馳走します」

「記憶が戻ったようね、こんな仕事が出来るんだから」

「はい」

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