地獄タクシー 八章 舞鬼 ⑫ | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「あれは本物の核爆弾だ」

「やはり」武器に詳しい浜田が言った。

では、防衛のB棟を押さえたのは


沢村は不思議そうに言った

「たぶん、強行手段を監視するための


航空管制が目的だろう


「その前に核を押さえるんですね」

山野が言うと

「ああ、できるだけ早く」

 メンバー全員が緊張した声で


「はい」と返事をした。


「由美総理をエアフォース


乗せて飛ばしてくれ」

「はい」


と言って、由美は受話器を持った。

「魔美あちらの世界とこちらの

世界の時差は?」

一二時間よ」


「と言う事は向うは夜の八時ごろか」

礼司は考えて

「魔美うの世界に出入り

できるのはタクシーだけか?」

「ううん、もう一つ方法がある」

「どんな?」

「鬼のいる世界を通ればいいの」

「なるほど」


「うん。鬼が出入りする

二三時から二四時の間」

永田町近辺での鬼退治はあるのか?」

「あるけど」

「どこだ?」

赤坂迎賓館

「あそこは改装中だろう」

「うん、鬼が出てきたのはそれが原因、

鬼を封印していた要石をはずしたみたい」

「OK」


「でも一度鬼の世界に入ったら必ず

退治しなくちゃいけないのよ」

「解かっているよ、ちゃんと退治するよ」

礼司は笑って言った

「みんな、交渉は十二時に行う

テロリストに伝える

「はい」


しかし、どうやって

 和久井が言ったすると礼司

和久井以外のメンバーをにらみつけた。

「お前たちは俺に質問するか?」

「いいえ」と五人は口をそろえて言った。


礼司はうなづいた。一年間居なかった礼司に対しての

五人の信頼感は消えていなかった。


しかし、あと時間しかありませんが」

「白尾、あと時間ではない。その前にあった。

だから時間は充分だ」

「はい」

川島、SSATを一〇〇

ここに集合させろ何時になる

すでに準備されています

一〇〇人を二〇人に別け


それぞれが指揮をとれ」


「はい」全員が返事をした

「川島由美は都道府県ビル、沢村忠志は防衛省、


山野啓介はジャパンTV、浜田裕也は警視庁、

白尾屡菜狙撃の準備だ

 礼司に指示された五人のメンバーが、

同時に「はい」とうなづいた。


そして、礼司は由美に近づいて声をかけた。

「由美一番危険な所に行かせて悪かったな」

「いいえ」

「由美、テロリストの人数は把握できたか」

「はい。新木場の監視カメラ、

他のカメラで確認できました。

八五人です」

「わかった」