三人を警察に引き渡したユウが
赤坂に戻ると黒い車が亜子の車を囲っていた。
そして水野と朱美がいた
「ユウさんしばらくです」
朱美が言った。
「朱美、すっかり姉さんになって」
「彼女を守っておいたわ、ごめんなさい。
知らないとはいえ、でも水野があなたの
ファンで手を出さなくて良かった」
「いったいどういう訳だったの？」
「旦那に聞いたんだけど、実はある
筋から依頼があってね。彼女を脅してくれって」
「脅すだけ」
「ええ」
「ある筋って？」
「龍凰会」
「知らないわ」
「最近日本に伸してきた中国マフィア」
「本当に脅すだけと言われたのよ。ごめんなさい」
「しょうがないわよ、しのぎ大変なんだから」
「いい事教えて上げる」朱美の耳もとで囁いた。
「本当なの、ありがとう」
「後は御神さんに聞いて」
「きゃ、御神さん元気」
「うん」
菊地亜子のお金は証券会社に
届けた。そこには智代が待っていて
ジャパン電気株の購入の支持をした。
ジャパン電気の株を３０００円で20万株買った。
翌日、ジャパン電気の記者会見が行われた、
それは３PGPSの発表だった。
３PGPSは、今までにない平面の地図に地下、
地上と3点で場所を確認できるシステムで
携帯電話に装着すれば老人、
子供たちの居場所を完全に追跡できる
画期的な商品だった
この画期的な方法は評価され翌日、
ジャパン電気の株価はこの商品反響で
ストップ高となり亜子の20万株は4500円になった。
亜子は仁へ電話をした
「御神さんありがとうございました。」
「いや、これからですよ。
もっとすごい事が起きます」
翌日ＴＶでは中村と稲元が
逮捕される映像が映っていた。
稲元は、COCOM違反で逮捕され
シュスコ電気の取締りを解任され、
久保田はシュスコ電気の商品を
中国に販売に便宜を図った
疑いで検察庁へ呼ばれた。
「久保田もこれで終りね。
地位も名誉もお金も失ったわ」
テレビを見ていたユウが言った。
「ああ」
「ところでどうしてこんなに
急に警察が動いたの？」
「FBIの友達に日本の警察に
圧力をかけてもらった」
「ねえ、コンデンサーが
どうしてCOCOM違反なの？」
「あのコンデンサーをミサイルの
先につけると電圧が安定して
命中率がアップするんだ」
「怖い」
数日後、夜景の見える六本木ヒルズの
レストランで亜子と食事をしていた。
「本当にありがとうございました、
私の利益はトータルで約4億円です。
謝礼金はいくらほど」
「結構です。充分儲けましたから、
おとうさんの会社もうまく行っていますしね。
それに久保田が潰れて喜んでいる人がいるから」
つづく