こないだ職場で、「今の子供はダイヤル式の電話を見たことが無い!」という話がオヤジの間で盛り上がった。
そうなると、生まれた時には携帯電話どころか、固定電話も家には無く、近所の庄屋様が「呼び出し電話」だったことなど、若い人には想像もつかないことだろう。
ほんの数十年前のことなのだ。
その後、我が家にも固定電話(もちろん黒電話のダイヤル式)が入った。
電話はいつしかダイヤル式からプッシュ式になり、留守番電話が生まれ、家庭用FAXが発売され、さらに時は流れてポケベル、自動車電話、携帯電話、PHS、そして今ではスマホにタブレットだ。
…年とるわけだ。
我が家に初めて来たテレビは当然白黒で、四角い箱に4本の足付きだった。
安いやつだったので観音開きの扉は憑いて…もとい、付いてなかった。
(当時の高級テレビは仏壇のような扉付きだった。)
スイッチ入れると、パチパチッと電気音がし、しばらくしてゆっくり画面が明るくなった。
スイッチを切るとしばらくブラウン管の中心に小さな白い光が残り、いつしか消えた。
わくわくして観てたウルトラマンやウルトラセブンは白黒だった筈だが、子供の目には赤と銀に見えていた。
その後、テレビはカラーになり、ダイヤルがプッシュを経てタッチになった。
そう言えば最初のリモコンは、手元の巨大なリモコンを操作すると本体のダイヤルがガチャガチャッと回るやつだった気がする。
どんだけでかいトルクが必要だったことやら。
(ウチには無かったが。)
今や、ディスプレイはブラウン管から液晶、プラズマになり、ダイヤルどころかチャンネルという概念そのものが本体からは消え去って、リモコン無しではテレビの操作はできない。
全ての放送がデジタルになり、あれほど画期的だったビデオもレーザーディスクも、HDレコーディングの前に過去の遺物となった。
…ごく普通のオッサンである自分が村の古老のような気がしてきた。
近い将来、電話もテレビもパソコンも一緒くたになり、昭和生まれのオッサンは困惑の日々を過ごすことになるのかもしれない。
昔々、テレビは木製の箱に巨大なブラウン管が入ってた。
ウチのテレビが壊れた時、我がオヤジは中身を捨て去り、箱の前面に金網を張って、ウサギ小屋を作った。
夜店で「これ以上大きくなりませんよ」と言われて買ってきたテーブルウサギを中に入れて育てていた。
いつの間にかテーブルウサギは元テレビの箱いっぱいの大きさに育ち、出すのに四苦八苦したものだった。
あの想い出のウサギ、名前は全く思い出せないが、確かこんな姿をしていた筈だ。

…じゃまた。