とかくこの世は馬鹿ばかり。
今日の私の周りにも馬鹿が堰を切って溢れかえっていた。
そんな時、天の声が聞こえた。
「馬鹿め!と言ってやれ!」
…は?
「馬鹿め、だ!」
…もちろん、面と向かって「馬鹿め!」と言う勇気は私には無かった。
だから、人影の無い公園の公衆便所で「馬鹿め」と、小さく呟いた。
明日の朝、どこからともなく聞こえる「馬鹿め…」と言う弱々しい声で私は目覚めることだろう。
そして、またいつも通りの馬鹿げた旅に出るに違いない。
人生とは、多かれ少なかれその程度の営みなのだ。
じゃまた!