今日はマンションの「縁日」だった。
管理組合主催で、何を隠そう禿を隠そう、生ビール200円・チューハイ100円・カレー150円・焼そば150円、その他出血大サービスである。
飲んで食べて大道芸見て盛り上がった。
縁日の後は、最上階から遠くに見える隅田川の花火を見物。
14階のベランダは、高所恐怖症の私にはなかなかスリリングであった。
しかし何より、風が涼しい。
一か月遅れの隅田川花火は夏の終わりとも重なっていた。
帰りに弱った蝉を拾う。
死んでるのかと思いきや、つまみあげると悲鳴に近い声で鳴いて暴れるアブラゼミ。
そんなに元気ならと放り投げると、とりあえず飛び去った。
でもきっと、あれが最後の力を振り絞っているのだろうなぁ。
本当ならそのままベランダの排水溝で安らかになりたかったのだろうなぁ。
祭りのあととくれば寂しさひとしおが相場だが、私の祭りのあとの原風景は下駄の音だ。
幼少の頃、母の実家に行った時は、祭りのあとで私が一人で寝る場所は通り沿いの部屋だった。
通りには、酔っぱらいを含む大勢の人が「祭りのあと」を感じつつ帰宅する下駄や草履の音が響き渡っていた。
夜を感じさせないその響きが寂しさと混ざり、奇妙なダウナー系の感覚が今も記憶に残っている。
夏の終わりと言えば思い出すサイボーグ009「父と子編」。
盲目の少年と、その父親に「変装」した007(グレート・ブリテン)の短編なのだが、記憶に間違いが無ければ、その最後の一文がこうだ。
「夏はもう終わりだった」
…泣けた覚えがある。
でもきっと9月に入っても汗ダラダラの日々は続くのだろうなぁ…
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