今日は「お前に何がわかる!」とか「知ったかぶりしてんじゃねぇよ!」とか「見当違いも甚だしい!」とか、非難と罵声を浴びせられるのを覚悟で独善的に書くけど、苦情はコメントにてどうぞ。

「コミックソング」とか「冗談音楽」とか言うと、なにやら低俗な響きがあるが(実際、程度の低いものは多々あるが)、基本的にユーモアにあふれた音楽は、非常に音楽としてのレベルが高いと思う。

この場合の「音楽として」の定義から始めると、いつまでも終わらない(てゆーか、ワタクシの論理があっという間に破綻する)ので、それは横に置いといて。

かのO瀧A一大先生が、「クレージーキャッツデラックス」の解説で仰った通り(?)、高品質な音楽にはユーモアが不可欠なのだ。
クレージーキャッツ然り、ザ・スパイダース然り、そしてザ・ビートルズ。


加藤和彦氏が亡くなった。

「帰って来たヨッパライ」「水虫の歌」は勿論、サディスティックミカバンド時代も超弩級のユーモアがあふれていたと思う。
歌詞が…ということではなく(ワタクシ洋楽邦楽を問わずほとんど歌詞を聴かない)、曲想、テーマ、そして何よりミカさんのボーカル。
これをユーモアと言わずして何とするか!?

ずいぶん前に、加藤和彦プロデュースのベンチャーズのアルバムがあった。
「カメレオン」
当時は、糸井重里氏のネーミング他も手伝い、奇をてらった(ニューウェイブに妙な媚び方をした)アルバムだと思ったものだが、改めて聞くとそのクールさと、クールさゆえに漂うユーモアに感心する。
実はベンチャーズのアルバム中、ベスト5に入るのではないかとさえ思う。

加藤氏は類い稀なる音楽的センスとユーモアセンスを合わせ持った人だったに違いない。
そんな氏が、よりによって自ら命を絶ってしまった。

悲しくてやりきれない。