テラヘルツが効く?研究の第一人者が「詐欺まがい」、なぜ突如…? | あきらめない!日本で唯一最新のがん情報に特化した「月刊がんでも生きる」を発行するヒデさん日誌

あきらめない!日本で唯一最新のがん情報に特化した「月刊がんでも生きる」を発行するヒデさん日誌

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 「がんと闘病中の有名人のブログ記事や他の方のコメント欄やリブログに、『テラヘルツ治療が効くそうです』などと書かれていますが、本当でしょうか」といったメッセージが届きました。テラヘルツは、一部のセラミックス(陶器)や岩石から放出される波動で、包装された品物の中身の検査や検出等への応用研究が進められています。

 

 なぜ突然、テラヘルツ波が「がんに効く」などという話が持ち上がっているのか?と先ほど思い当たるお嬢さんのブログを拝見すると、あちゃー、「私も治療を受けている」などとご紹介されているではありませんか。ところが治療の根拠となっている研究論文や医療施設などの具体的な話はなし。影響力の大きいがん患者さんが、こんな曖昧な内容で、「テラヘルツは効く」は、多くの読者さんに混乱を与えかねません。

 すでに触発された方がいらっしゃるのか、別の有名人(この方は実名ブログ)ブログを確認したところ、リブログで「テラヘルツ」を触れているものがありました。他の有名ながん闘病者さんのブログ等でも、コメントで同種の書き込みがあるのでしょうか。きりがないですね。運営者さん、「〇〇が効く」は、読者さんの目にとまることが目的の書き込みと考えられ、コメント欄の「交通整理」が定期的に必要ですぞ。

 

 テラヘルツ波研究の第一人者とされる、名古屋大学の川瀬教授は、「私は20年以上、テラヘルツ波の生体への影響を研究してきましたが、効能の科学的根拠が見つかったら、それだけでノーベル賞ものです」と、あきれ顔で注意を呼び掛けています。

 

 研究論文とは、世界中の研究者の目によって読まれ、検証されて、はじめて評価が確立されます。そうした論文等の具体的な内容等を伴わないで、ご自身が治療を受けていることを「記事にする」のは、大問題でございます。最近、本当に「どうしちゃったの?」と思いたくお嬢様でございます。

 

 川瀬教授、「(テラヘルツ波で)難病が治る、などという話は私の知る限りの学会では全く認められていません」などと斬って捨てています。みなさま、ご用心のほどを。