東京電力福島第一原発の事故のあと、甲状腺がんと診断された子どもにがんが再発するなどして再手術するケースが出ていることから、民間の基金「3・11甲状腺がん子ども基金」が追加の療養費を支給するなど、支援を強化することになったという。
原発事故後、福島県が行っている甲状腺検査で、先月までにがんやがんの疑いと診断された人は191人に上り、再発するケースもすでに出ているという。このため、同基金は、すでに再発や転移し、再手術を受けた4人の患者について、10万円を追加支給したとのこと。
甲状腺がん自体は、「治りやすいがん」だが、再発、さらに肺などに転移すれば、「命の危険」にさらされる。繰り返しつぶやいているが、子供たち、若者たちが「がん」で亡くなる悲劇だけは、避けたいものだ。
福島の子供たちに甲状腺がんが多発していることと、福島原発事故の因果関係は、一段と濃厚となっている。患者支援を、「民間」に依存、丸投げするのは、どう考えても、無責任といわざるをえず、当事者の東京電力、そして原発事業を「国策」として推進してきた日本政府が、全面支援に乗り出すべきだ。
基金の電話番号は0120-966-544。